トークン化された現実世界資産(RWA)への需要はこの1カ月間で拡大を続け、仮想通貨市場全体が強い売り圧力に直面する中でも、同分野の底堅さと機関投資家の存在感の高まりが浮き彫りとなった。
RWA.xyzのデータによると、オンチェーン上のRWA総額は過去30日間で13.5%増加した。この増加は、より多くのトークン化証券がパブリックブロックチェーン上で発行されたことに加え、これら資産を保有するユニークウォレット数の増加を反映しており、市場参加の広がりを示している。
2月16日時点で、RWA.xyzが追跡するすべての主要ブロックチェーンでトークン化資産の価値が増加した。最大の純増はイーサリアムで17億ドル、次いでアービトラムが8億8000万ドル、ソラナが5億3000万ドルだった。これらの数字は、各ネットワーク上で発行または流通するトークン化資産のオンチェーン総額の増加分を示す。

トークン化された米国債および政府債務は依然として最大のRWAカテゴリーで、オンチェーン上の残高は100億ドルを超える。期間中もこれら商品への資金流入は続き、トークン化株式や上場投資商品も増加を記録した。
仮想通貨市場全体とは対照的な動き
トークン化RWAへの安定的な需要は、資産運用会社が伝統的な金融商品をトークン化し、発行や決済にパブリックブロックチェーンを活用する動きが広がっていることを示している。
例えば、トークン化マネーマーケットファンドは単なる利回り商品を超え、特定の取引やレンディング市場で担保として機能し始めている。ブラックロック、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックスなどの大手金融機関も積極的に参入している。
ブラックロックは先週、分散型金融(DeFi)分野への本格参入を果たし、同社のUSDインスティテューショナル・デジタル・リクイディティ・ファンド(BUIDL)であるトークン化米国債ファンドをユニスワップに導入した。
こうした成長は、過去1カ月で約1兆ドルの時価総額を失った仮想通貨市場全体とは対照的な動きとなっており、利回りを伴うトークン化資産の相対的な安定性を浮き彫りにしている。

一方、デリバティブ市場は引き続き不安定要因となっている。10月の大規模なデレバレッジ事象がデジタル資産全体の弱さを引き起こし、その後も状況は完全には回復していない。株式市場が過去最高値近辺で推移する中でも、市場心理は依然として脆弱な状態が続いている。
