大惨事の兆候が出始めている。

ビットコインの取引手数料は急騰し、ブロック作成時間は増加し、メンプールは渋滞し始めている。これらの兆候は、半減期前からアンバウンデットキャピタルのマネージングパートナーであるザック・レズニック氏が予測していた通りだ。

レズニック氏は、コインテレグラフに対して「死のスパイラル」のシナリオが織り込まれていないと警告。仮想通貨コミュニティーは死のスパイラルのシナリオを過小評価しているとし、ビットコインの価格はまるで最悪のシナリオが起きる確率が0%であるかのように振舞っていると述べた。

死のスパイラルシナリオでは、半減期によるマイニング報酬の半減によってマイナーが撤退して、ネットワークの健全性を示すハッシュレートが急落。ブロック作成時間が長くなりネットワークで渋滞が起きることによって、取引時間を待ちたくない参加者がビットコイン取引から離れる。ビットコインの価格に下押し圧力になり、さらにマイナーが退場する…というように、ビットコインのネットワークが死ぬまでこのプロセスが繰り返されることが想定されている。

レズニック氏は、「少なくとも大きなフラッシュクラッシュ(瞬間的な暴落)が起きる可能性は10%はある」と述べた。

ちなみにレズニック氏は、ビットコインSVの熱狂的な支持者であり、クレイグ・ライト氏がビットコイン創設者であるサトシ・ナカモトであると信じている。

(出典:Glassnode「ビットコインの取引手数料とブロック作成インターバル」)

既報の通り、半減期後にビットコインのハッシュレートは30%急落。ブロック作成のインターバルは長くなり、取引回数が少なくなった。処理待ちの取引の数が増加し(メンプールが渋滞し)、取引手数料が増加している。

 

(出典:blockchain.com「メンプールの取引カウント」)

今回のサイクルが一時的なものなのかどうか、注意する必要はあるだろう。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン