イーサリアム(ETH)と分散型金融(DeFi)の支持者で仮想通貨投資家のライアン・ショーン・アダムズ氏は、現在のイーサリアム価格とガス料金の関係が強気の兆候であると主張している。
アダムズ氏は、グレイスケールが今週公開したイーサリアムのレポートを引用し、イーサリアムを株価売上高倍率の観点から分析して「割安になっている」と主張している。
Here's what's crazy...
— Ryan Sean Adams - rsa.eth (@RyanSAdams) February 4, 2021
From a P/S perspective ETH is actually getting *cheaper* pic.twitter.com/xyz9yuVCyZ
株価売上高倍率(PSR)とは通常、企業の時価総額を売上高で割って求められる。この場合、イーサリアムの時価総額は1840億ドルであり、売上高には取引手数料から得られる総収益を当てはめる。一般的にPSRの数値が低いほど、投資は魅力的だと考えられている(だたし、仮想通貨にどの程度適用できるかについては議論がある)。
グレイスケールのレポートによると、2021年初頭のPSRは3年以上にわたって0.02前後で推移していた。
イーサリアムは企業ではなく、取引手数料も売上高ではないが、グレイスケールなどの機関投資家にとっては、投資判断のために従来の株式市場での方法を使うことはよくある。
「比率が低いということは、ネットワークがETHの過去の時価総額に比べて高い収益を生み出しており、過小評価されている可能性があることを示している」
ETH2.0の導入やレイヤー2ソリューション、もしくはイーサリアム改善提案(EIP)1559の実装といったガス手数料削減の努力が実れば、この「収益」というのも将来にわたって保証されるわけではない。
ただし、高い取引手数料はネットワークに対する需要が高いことを示している。これは、マイナーや長期保有者にとっては良いニュースだ(日常的にネットワークを使用したい人々にとってはそうではないが)。
BitInfoChartsによると、イーサリアムの平均取引手数料は過去最高値にまで急騰した。これにより小規模なトランザクションではネットワークを使用できなくなり、平均的なトレーダーや投資家の多くのDeFiアクティビティが排除されてしまうだろう。
グレイスケールやイーサリアム支持者は、これを肯定的に受け止めている。
「データからイーサリアム価格はネットワーク上の基本的なアクティビティに伴って変動する傾向がある。…アクティブアドレス、ハッシュレート、ネットワーク料金など、複数の指標が新たな高値に達している。これは投資家にとってはポジティブなサインだ」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン