過去2カ月間で、ソラナのネットワーク収益とオンチェーンの総ロック価値(TVL)が急減している。これは、ミームコインに対する関心が衰退し続けていることが主な要因とみられる。
ソラナの週間ネットワーク収益は、ミームコインの発行ブームがピークに達した1月中旬に過去最高の5530万ドルを記録した。
しかし、DefiLlamaのデータによれば、その後収益は急落し、直近1週間の収益は約400万ドルまで93%減少。この水準は2023年9月以来となる。
また、ソラナの週間DApp(分散型アプリケーション)収益も1月中旬の2億3800万ドルから直近1週間で3200万ドルへと約86%減少した。
同時に、ソラナのDeFi TVLも約50%減少しており、1月のピーク時120億ドル超から約64億ドルへと落ち込んでいる。
Solana weekly revenue and TVL. Source: DefiLlama
ミームコイン取引の減速が収益低下を加速
ヴァンエックの3月5日のレポートによると、ソラナのネットワーク収益の約80%はミームコイン取引によるものとされている。特に、Pump.fun上での取引がその大部分を占めている。
Dune Analyticsのデータによれば、Pump.funの日次収益は1月下旬に1500万ドルに達したが、その後95%急落し、3月7日時点で80万ドルまで減少している。
ミームコインブームは、1月18日にドナルド・トランプ氏が自身の名を冠した「TRUMP」トークンを発行し、その直後の1月20日にはメラニア夫人が「MELANIA」をローンチしたことでピークに達した。
コインゲッコーの共同創設者ボビー・オン氏は3月6日のレポートで「TRUMPとMELANIAの発行が、ミームコイン市場のピークとなった。これにより他の仮想通貨から流動性と関心が吸い取られた」と指摘している。
TRUMPとMELANIAはいずれも発行当初に急騰したが、その後急落。TRUMPは現在、ピーク時から86%下落し10.50ドル、MELANIAはわずか7週間で95%下落し0.71ドルまで値を下げた。
ミームコイン市場全体の時価総額も、2023年12月に1370億ドルのピークを記録した後、現在は68%減の440億ドルまで縮小した。
Memecoin market cap meltdown. Source: CoinMarketCap
ソラナ(SOL)の価格もこの数週間で大幅に下落しており、1月中旬に記録した史上最高値293ドルから58%下落した。さらに直近では5%下落し、記事執筆時点で122ドルで取引されている。