ソフトバンクがシェアオフィスを展開するウィーワークの経営権を獲得した。CNBCが関係者の話として報じた。
ソフトバンクは、ウィーワークを運営する米ウィーカンパニーに対して40億ドル(約4320億円)から50億ドル(約5400億円)を出資する。ほとんど新規株式の購入を通じた出資となるという。
今回の出資によって、ウィーワークの企業価値は75億ドル(約8100億円)から80億ドル(約8640億円)になるという。ソフトバンクグループ傘下のビジョン・ファンドではなく、ソフトバンク自身がコントロールするという。最終的には、ウィーワークの株式の70%以上をコントロールする見込みだ。
今年1月、ウィーワークの企業価値は470億ドル(約5兆円)だった。
ソフトバンクによるウィーワークやウーバーへの投資は、米ハイテク企業への投資失敗として米仮想通貨業界でも注目されている。
仮想通貨投資会社モルガン・クリーク・デジタル創業者のアンソニー・ポンプリアーノ氏は、「ウィーワークIPOを台無しにするためにソフトバンクが情報をメディアにリークし、ウィーワークをコントロールしたという陰謀論が出てくるのではないか」とみている。同氏は、米国では未上場の企業価値が高すぎると指摘し、2020年はハイテク企業にとって弱気相場になると予想した。
先週、リップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOは、ソフトバンクの巨額出資について企業価値のインフレを引き起こしたと批判。「大事なのは利益率」とし、「(成功に向けた)はっきりとした道筋がなければならない」と主張した。
一方、ビジョンファンドに対してはビットコイン投資で起死回生を図ろうというアドバイスも出ている。
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