米国証券取引委員会(SEC)は24日、ブラックロックが申請したイーサ(ETH)現物上場投資信託(ETF)の承認を、当初の1月25日から3月10日に延期した。

SECのシェリー・ヘイウッド次官補は24日の提出文書で、「提案された規則変更について、さらに検討する時間を取ることが適切であると委員会は判断した」と説明した。

SECは最大で240日間の延期が可能。「1月25日」という期限は、ナスダックがブラックロックに代わって12月11日にiシェアーズ・イーサリアム・トラストの申請を行った際に設定された。

SECは最長で8月7日までにブラックロックのイーサ現物ETFの最終決定を下す必要があるが、ブルームバーグのETFアナリストを務めるエリック・バルチュナス氏は、5月にすべての保留中のイーサ現物ETFについて最終決定が下されると予測している。これは、SECが1月10日に10のビットコイン現物ETFについて決定を下したのと同様の動きになるとみているためだ。

ヴァンエックとARK 21シェアーズのイーサETFの申請の最終決定期限は、それぞれ5月23日と24日。一方、他の3つの申請者(グレイスケール・インベストメンツ、インベスコ・ギャラクシー、フィデリティ・インベストメンツ)の最終期限は、それぞれ6月18日、7月5日、8月3日だ。

同じくブルームバーグのETFアナリストであるジェームズ・セイファート氏は1月24日、「次に重要な日は5月23日だ」と述べ、今後数か月で「散発的に」さらにイーサ現物ETFの延期が見込まれると予想した。

バルチュナス氏は先月、5月までにイーサ現物ETFが承認される可能性は70%と予想した。

SECの委員の一人であるクリプトマムこと、ヘスター・ピアース氏は最近、イーサ現物ETFの承認を説得するために裁判闘争は必要ないと保証した。

「正しいことをしているのに、裁判所が私たちのやり方を 「恣意的で気まぐれだ」と言う必要はないはずだ」

しかし、悲観的な意見ももちろんある。

モルガン・クリーク・キャピタルのCEOであるマーク・ユスコ氏は、SECが仮想通貨業界に敵対的であると主張し、イーサ現物ETFの承認の可能性は50%未満と予測している。