7月30日、米国証券取引委員会(SEC)とニューヨーク南部地区連邦検事局は、ビットクラウトの創設者ナーダー・アルナジ氏に対する起訴を発表した。
SECの訴状によると、アルナジ氏はビットクラウトのネイティブトークンであるBTCLTを通じて2億5700万ドルの未登録証券を販売し、その一部の資金を不正に使用して投資家を欺いたとされる。SECはまた、アルナジ氏の新プロジェクトであるディセントラライズド・ソーシャル(DeSo)に関しても訴状に関連するプレスリリースで取り上げた。
具体的には、訴状はアルナジ氏が顧客資金の700万ドルをビバリーヒルズの豪邸のリースや家族への現金贈与などに使ったと非難している。これは、投資家に対して資金はビットクラウトのチームメンバーの報酬には使用しないと約束していたにもかかわらずだ。

SECの訴状によると、アルナジ氏はビットクラウトプロジェクトの核心部分についても誤った説明をしていた。証券規制当局によれば、アルナジ氏はプロジェクトが分散型であり、統括する企業が存在しないと主張して投資家や法律事務所を誤導しつつ、実際には裏でプロジェクトを運営していたという。
SECの執行部門のディレクター、ガービル・S・グレワル氏は次のようにのべた。
「我々の訴状で主張しているように、アルナジ氏は連邦証券法を回避し、投資家を欺こうと試みた。彼は『偽の』非中央集権的であることが規制当局を混乱させ、追及を抑止できると誤解していた。」
さらに、アルナジ氏の妻、母親、および関連するビジネスエンティティも、ビットクラウト創設者からの投資家資金の受取人として訴状に記載されている。
一方、DeSoに投資している出版代理店ハイキー・エージェンシーの創設者であるジョーダン・リンツ氏とルーク・リンツ氏は、コインテレグラフに対して声明を発表し、SECの主張はビットクラウトに対するものであり、DeSoの財務は手付かずであると述べた。兄弟はアルナジ氏の私生活について何も知らず、SECの訴状に記載された家族への個人的な補償についてもコメントしなかった。