SBIホールディングス傘下のSBIフィナンシャルサービシーズは7月1日、仮想通貨(暗号資産)市場でのマーケットメイカー事業を行うB2C2社の株式を取得することで、同社の既存株主と合意に達したと発表した

B2C2社は、英ロンドンに拠点を置く仮想通貨企業だ。英国や米国、日本などに拠点を持ち、仮想通貨取引所などへの流動性提供を行っている。日本でも多くの取引所がB2C2との間に取引がある。

SBIの発表によれば、今回の合意は関係当局からの認可等を前提にしたものだ。当局の認可を得た上で、9月末と12月末に株式が譲渡される予定だ。

SBIの発表では具体的な取得額などについては明らかになっていないが、B2C2側の発表によれば、3000万ドル(約32億円)の株式を取得する。保有割合については明らかにしていないが、発表文には「マイノリティステーク」とあるため、過半数には達していないようだ。

「革新的な商品開発に取り組む」

SBIは今回の売種について、B2C2が保有する「豊富なネットワーク、流動性や最先端のリスクマネジメント手法の活用等により、個人・法人・機関投資家等のお客様に向けて、革新的なサービスやプロダクトの展開が可能になることを期待している」と述べいる。

SBIホールディングスの北尾吉孝CEOは、B2C2社との間いには「多くのシナジーが期待できる」と述べている。

「グローバルに多くの取引先を持ち、豊富な流動性と優れた価格競争力、商品ラインナップ等を顧客向けに提供するB2C2社との間には、多くのシナジーが期待できます。協業を通じて、暗号資産分野における革新的な商品開発に取り組んでまいります」

B2C2のマキシム・ブーンセンCEOは、SBIとの協業で「我々はゲームチェンジャーになれる」と述べている。

「日本のリーディング金融グループであるSBIグループとパートナーシップを組むことにより、SBIの顧客はグローバルな暗号資産市場へのアクセスが一層進み、我々にとっても、より競争力の高いプライスと流動性の提供などが可能となることを嬉しく思っています。我々の洗練されたマーケットメイカーとしての各種戦略とSBIグループの顧客基盤などの強みが融合することにより、我々はゲームチェンジャーとなれると確信しています」