SBIホールディングスは13日、ロシアの商業銀行で完全子会社のSBIバンクが、米フィンテック企業R3社が主導するブロックチェーン・コンソーシアムに参加すると発表した。ロシア市場おいて、分散型台帳技術(DLT)プラットフォームであるコルダ(Corda)を活用した金融サービスの導入を目指す。

 R3社はDLTに強みをもつ 米国のスタートアップ企業だ。金融取引を記録・処理するためのコルダの商用化に向け準備している。

 ロシアのSBIバンクが参加するR3のコンソーシアムには、世界各国の金融機関など200社以上が参加している。各参加機関はDLTを利用したシンジケートローンや貿易金融での活用に向けた実証実験を行なっている。参加している日本の企業には、野村ホールディングス、三井住友銀行、みずほ銀行などがいる。

 SBIホールディングスは16年2月にブロックチェーン推進室を設置。翌3月にR3社のコンソーシアムに参加した。昨年5月には傘下のSBIインベストメントが運営するフィンテック・ファンドなどを通じ、R3社へ出資を行い、グループとしてR3社の外部筆頭株主となった。

 SBIホールディングスはまた、同コンソーシアムに参加する日本の企業に対し、コルダのアプリ開発トレーニングプログラムを提供している。同社によると、現在までに、このプログラムに参加した企業は最大20社、申し込み中の企業も含めると最大30社という。