黎明期のビットコイン(BTC)開発者の1人によると、サトシ・ナカモトは、ビットコインをローンチする前に、暗号分野について外部の支援を求めていたという。

2010年にサトシと緊密なんやり取りをしていた、ラズロ・ハニエツ氏(はじめてBTCでピザを買った人物として有名だ)が、コインテレグラフのインタビューの中で語った。

ハニエツ氏は、当時、サトシが「Secp256k1」と呼ぶ楕円曲線を選択したことに非常に戸惑ったと振り返る。その曲線を選ぶことは普通ではなかったからだ。楕円曲線を選ぶとなれば、国立標準技術研究所(NIST)によって定められたものを使うことが、一般的だった。

しかしサトシが選んだ楕円曲線の方がより効率的であり、バックドアの可能性も低くなる。長年にわたり、多くのビットコイン支持者は、この選択がサトシが幸運の持ち主か天才かのいずれかだと指摘している。

“たくさんの人にそれを見てもらった”

ある日、ハニエツ氏は、サトシにこの楕円曲線を選んだ理由をメールで質問してみた。サトシは、返信の中で、彼を手助けしてくれた多くの専門家がいたと説明している。

「『私はたくさんの人にそれを見てもらい、彼らはこれは良いと言ってくれた』と、サトシは返信した。彼は詳細については触れなかったが、複数の専門家がそれを確認したと言っていた」

サトシがいつの時点で外部の専門家に支援を求めたのか、正確なところはわからないが、それはビットコインを実際にローンチする前だったことはたしかだ。サトシが、質問を暗号関連のフォーラムやメーリングリストに投稿しただけなのか、暗号学者と具体的なやり取りをを行ったのか、その詳細はわからない。

ビットコインの前に「何度も試みた」

別の機会に、ビットコインの設計の卓越さに驚いたハニエツ氏は、サトシは「どのようにしてこれを作ったのか?」「これをすべて自分1人でやったのか?」と質問した。

その時にサトシは、ハニエツ氏に次のように答えたという。

「2、3年の時間がかかった。…何度も試みた。私は、結構な間、これに取り組んでいるんだ」

一般的に、これは実際のサトシの活動についての公式の説明と一致する。サトシはコードの作成に約18ヶ月かかったと三トンている。「何度も試みた」というのが、ビットコインのことなのか、ビットコイン以外のほかのプロジェクトのことなのかはわからない。

この説明はまた、アダム・バック氏がサトシ・チームの一員だったのかどうかという議論に興味深い視点を追加してくれる。アダム・バックがチームの一員であれば、外部に協力を求める必要が出てくるのだろうか?アダム・バック氏は、サトシのようにプロの暗号学者ではないが、ハッシュキャッシュでは楕円曲線を採用している。

もう1つの問題は、サトシが身分を隠すことに注意を払っていたことを考えれば、ハニエツ氏に語った情報がどこまで真実なのかという問題だ。

それでも、今回にハニエツ氏が明かしてくれた事実は、ビットコインの作成者であるサトシ・ナカモトの謎を解明するために、検討する価値があるだろう。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン