韓国サムソンが従業員に対しChatGPTなどの生成型AIツールの使用を禁止する方針を示した。同社スタッフが「機密性の高いコード」をChatGPTにアップロードしたことを受けた措置だという。

サムスンは社内メモで従業員に対し、AIへの関心が高まるにつれセキュリティリスクも高まっているとした。ChatGPTに送信されたデータが外部サーバーに保存され、取り出しや消去が困難になるという懸念を指摘している。

一方今回の措置は恒久的なものではなく「従業員の生産性と効率を向上させるために、生成型AIを安全に使用できる環境を整備するためのセキュリティ対策を検討している」とのことだ。ただしそのような対策が整うまで「生成型AIの使用を一時的に制限する」としている。これにはコンピューター、タブレット、携帯電話、社内ネットワークでの生成型AIツールの使用禁止も含まれる。

さらに個人のデバイスでAIツールを使用している従業員に対しては会社の情報を提出しないよう求めている。

4月にサムスンは生成型AIツールに関する社内調査を実施し、回答者の65%が技術にセキュリティリスクがあると考えていることが明らかになった。

ちなみにサムスンだけでなくJPモルガン、バンクオブアメリカ、ゴールドマンサックス、シティグループなどの企業が、ChatGPTのようなAIツールの使用を制限または禁止している。＜終＞