FTXの元CEOのサム・バンクマン-フリード氏の兄弟であるガブリエル・バンクマン-フリード氏は、FTXからの資金を使って、世界崩壊後の世界を生き抜く計画を持っていた。
7月20日に米デラウェア地区の破産裁判所に提出された文書によれば、ガブリエル氏はFTX財団を通じて不正に得たとされる資金を使って、太平洋の島国ナウルを購入する計画を立てていた。
ガブリエル氏の計画は、人口約1万2000人の島国ナウルを購入し、来るかもしれない世界の終末に備えるというものがあった。FTX財団の匿名の役員との間のメモによれば、彼は「50%から99.99%の人々が死亡する何らかのイベント」を生き抜くための避難所を設立し、「人類の遺伝的強化」に焦点を当てた研究所を建設する計画だった。「おそらく、主権国家として行うことができる、他の有益なこともあるだろう」ともメモには書かれていた。
FTXが2022年11月に破綻する前、ガブリエル氏は新型コロナの次に来るパンデミックに備えることを目指した非営利団体「ガーディング・アゲインスト・パンデミック」を設立していた。彼は仮想通貨取引所の破産の最中に、その組織のエグゼクティブディレクターの地位から退任したと報じられている。
サム・バンクマン-フリード氏の刑事裁判は10月2日に予定されており、FTXの顧客資金流用に絡む詐欺罪などが問われることになる。ガブリエル氏が兄に対して証言を提供するかどうかは不明だが、FTXの破産事件の債権者は、ガブリエル氏が取引所から得た可能性のある金銭的利益を知るために、彼に対する証人喚問を検討している。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン