ロックフェラーのベンチャーキャピタル、コインファンドと提携

 ロックフェラー家の公的ベンチャーキャピタルであるベンロックが、仮想通貨投資グループのコインファンドと提携した。仮想通貨とブロックチェーンのビジネス・イノベーションの促進を目指す。フォーチュン誌が6日に伝えた

 コインファンドは数々のプロジェクトを支援しており、最近では、ICOプラットフォームを運営するコインリストに投資した。このほか、昨年秋にはチャットアプリのKikを支援。KikはKinトークンのイニシャル・コイン・オファリング(ICO)で、およそ1億ドル(約107億円)を調達している。フォーチュン誌によると、ベンロックとコインファンドは、ライブ動画ストリーミング・アプリのメーカー、ユーナウ(YouNow)に共に投資したことから出会った。

 ビットコイン(BTC)がこのところ7000ドル以上を堅調に維持できていないことをフォーチュン誌に問われると、ベンロックのパートナー、デビッド・パクマン氏は、仮想通貨投資グループとの提携を決定する際に考慮したのは、「通貨の翌日、翌週、翌月、翌年の価格ではない」と答えた。

「我々は忍耐強い長期の投資家だ[…]5年先、10年先になにが起きるか考えている。全員が参加できる分散型台帳やトークン経済によって、様々な市場に根本的変化を起こすことができるだろうかと考えている」

 パクマン氏は6日のブログで、仮想通貨とブロックチェーンの最も重要なイノベーションは「持続可能な非中央集権的コンピューティング・プラットフォームとサービス、アプリを構築できる可能性」にあるとして、次のように書いている。

「信用や管理機能を中央集権化せずに広く分散したネットワークを構築し、ユーザーの総意で未来を統治することが、ついに可能になるかもしれない[…]このシナリオにおいては、メッセージングやソーシャルメディアのようなコモディティ・アプリケーションや、ファイルストレージのようなアプリケーション・インフラ、そしてコンピューティングが、まるで公共ユーティリティのようになり、それを参加者が所有し、統治する。我々の多くにとって、これが仮想通貨の背後にあるミッションだ」

 フォーチュン誌が、先日のセントラ社関連の逮捕のニュースをあげながら、詐欺師によるICOの可能性を問うと、パクマン氏は仮想通貨のエコシステムを、上から下まで未整備なスペースで、中でもICOは最もワイルドなスペースの一つと形容した。パクマン氏は続けて、邪悪なプレーヤーを一掃するために仮想通貨業界を規制することを支持するものの、全てをひとまとめにしないように注意する必要があると指摘した。

 パクマン氏はまた、非中央集権型システムは、いずれは従来のベンチャーキャピタルの資金調達と肩を並べる可能性があるとして、従来のベンチャーキャピタルを、業界への門であり、「実を言えば、消滅するのが見たい」と述べた上で、次のようにつけ加えた。

「どのプロジェクトが資金を調達して順調なスタートを切れるかを、少数の人が決めるべきだとは思わない」

 コインファンドの共同創設者であるジェーク・ブルクマン氏は、コインファンドは「業界のチームを育て、助言し、サポートするために、ベンロックと緊密に連携を取る」とフォーチュン誌に語った。かつてはビットコインをバブルと評していた従来型の投資家の大物、ジョージ・ソロス氏も、ソロス・ファンド・マネジメントを通して仮想通貨に投資すると伝えられている。ソロス氏の投資ファンドは2月中旬、ビットコインを決済手段として受け入れている小売企業、オーバーストックの第3の筆頭株主になった。オーバーストックのパトリック・バーンCEOは、仮想通貨支持派であることが広く知られている。