世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター・アソシエーツを率いるレイ・ダリオ氏は21日に公開されたCNBCの番組で、投資家は突然のクラッシュに備えて多様なポートフォリオを持つべきで、「現金はゴミ」だと発言した。同氏は特に金に投資すべきでビットコインには投資すべきではないと発言した。
ダボス会議に出席しているダリオ氏はCNBCの「スクアック・ボックス」のインタビューに答えた。現在の法定通貨が牛耳る世界では政府がお金を発行を続けることに寄ってお金が余っている状態になり、価値の下落を引き起こしていると指摘。以下のように発言した。
「現金はゴミだ。現金から抜け出そう。キャッシュにはまだ多くのお金がある」
ダリオ氏はさらに、FRB(米連邦準備制度理事会)は経済を刺激するための戦略を使い果たしているとの考えから、現金を保有することを否定。ポートフォリオには多様な資産でバランスをとる必要があり、特に一定量の金が必要だと主張した。
一方で、デジタルゴールドとされるビットコインには否定的だ。
ビットコインの購入について聞かれたダリオ氏は、お金には価値交換手段と富の蓄積という目的があるが、ビットコインはどちらの場合でも効果的ではないと指摘。特にボラティリティの高さから富の蓄積には向かないため、ビットコインは購入すべきではないとした。
ただ、フェイスブックの仮想通貨リブラなどのステーブルコインには可能性があるという。
レイ・ダリオ氏はこれまでにもビットコインには否定的であることで知られているが、仮想通貨業界からは「レイ・ダリオはビットコイナーだが、まだ気づいていない」と指摘する声も出ている。
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