ポイント

・再び8.9万ドルのレジスタンスに跳ね返され、8.2万ドル台に急落

・Fidelityが大手運用会社として初めて年金口座での暗号資産現物取引提供

・相互関税は当初WSJの一律10%報道で8.8万ドル台に上昇

・国別税率が想定以上で米株先が失速、BTCも8.2万ドル台へ急落

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は上昇後、急落。

未明に8.5万ドル(約1265万円)台まで値を伸ばすと、今朝のトランプ演説が始まると8.8万ドル(約1310万円)台半ばまで値を伸ばしたが、各国別の税率が発表されると8.2万ドル(約1220万円)台に急落した。

BTCは3月11日の安値7.6万ドル台から8.8万ドル台後半まで反発したが、ダブルトップのネックラインや一目均衡表の雲の下限などレジスタンスが集中する8.9万ドルで上値を抑えられると、月曜日にトランプ大統領が4月2日予定の相互関税は全ての国が対象とコメントすると8.1万ドル近辺まで値を下げた。

しかし、小さなダブルボトムを形成して切り返すと、ストラテジー社やテザー社の追加購入、更にGameStopの転換社債によるBTC購入資金調達が15億ドルと当初予定を上回ったことも好感され、昨日未明には8.5万ドル台に値を戻していた。

相互関税の発表を控え、アジア時間は8.5万ドル近辺でのもみ合い推移が続いたが、やや強めのADP民間雇用統計を受け、安寄りした米株が関税を巡る不透明感の払拭を期待してか上昇に転じると、BTCもじりじり値を上げ、大手運用会社としては初めてフィデリティが年金口座(IRA:日本のiDeCoに近い)での暗号資産現物購入を可能とすると、8.7万ドル台まで値を伸ばした。

注目の相互関税に関するトランプ大統領の演説が始まり、WSJが最低税率10%と報じると、思ったほどの水準ではないとの安堵感からか米株先が急騰、BTCも8.8万ドル台半ばに値を伸ばしたが、ほどなくして各国別の税率が明らかになり、中国が34%(追加分を合わせ54%)、EUが20%、ベトナムが46%、台湾が31%、日本が24%、韓国が25%と軒並み想定を上回ったことを受け、米株先が失速すると、BTCも急落。ドル円も150円台から147円台に大きく値を下げており、円建て価格の下げを増幅させた。

この関税を受け、日本株は大きく値を下げているが、大統領は関税を財源に国内で減税を実施するとしており、米株先が下げ渋る中、BTCは8.3万ドルに値を戻している。

本日のBTC相場

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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。