ポイント
・8.1万ドルから8.8万ドルに切り返す
・カナダ・メキシコ関税発動、対ウクライナ軍事支援停止でリスクオフ
・ゼレンスキー大統領は遺憾の意、ロイターが資源開発合意見通し報じる
・カナダ・メキシコ関税軽減の可能性、トランプ施政方針演説での言及はなし
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は下に行って来いの展開。
一昨日未明に8.5万ドル(約1265万円)から9.5万ドル(約1415万円)に急騰、昨日未明に8.5万ドル近辺に失速すると、本日未明にかけて8.1万ドル(約1205万円)台まで値を落としたが、今朝方8.8万ドル(約1310万円)に切り返している。
BTCはBybitのハッキングに続きに3月4日に延期されていたカナダ・メキシコ向け25%関税が再延期されず予定通り発動されると伝わったことを受け、重要なサポート8.9万ドルを割り込むと7.8万ドルまで下値を切り下げた。
しかし金曜日から土曜日にかけて8.5万ドル近辺まで切り返すと、月曜日早朝にトランプ大統領がSNSで戦略備蓄にコメントすると9.5万ドル急騰。しかしETH・XRP・SOL・ADAなどアルトコインも備蓄に含めると言う大胆な計画の実現性に疑問符が付き上値を押さえられると、3月4日の関税発動を懸念したリスクオフも加わり8.5万ドルまで失速。
一旦半値押し水準で下げ渋ったが、朝方ウクライナへの軍事支援を停止すると発表されると8.2万ドル台まで失速した。海外時間には8.1万ドルまで値を下げたが、ゼレンスキー大統領がSNSで遺憾の意を表明、資源交渉への復帰を表明すると市場の雰囲気は改善、更にラトニック商務長官がカナダ・メキシコ向け関税の軽減を明日発表するとし、ロイターが米ウクライナ資源開発協定が署名される見通しと報じる中、8.8万ドル台までBTCは値を戻した。
足元では11時からのトランプ大統領の施政方針演説を前に小動きとなっている。
本日のBTC相場
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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。