ポイント

  • 8→10.4→9.2→9.8万ドルの乱高下、終わってみれば上下に行って来い
  • 10万ドル超えもGOXの大口移動で水を差される
  • トランプ氏が10万ドルに祝辞、暗号資産担当官にサックス氏指名
  • 先物市場では上下合わせて10億ドル超の清算発生

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は乱高下。

98,000ド(約1510万円)ル台から104,000ドル(約1600万円)にワンタッチ、今朝方92,000ドル(約1420万円)台に急落して98,000ドル台に値を戻し、上下に激しく行って来いの展開となった。

BTCは先月23日に10万ドルトライに失敗するとフィボナッチの61.8%押しとなる90,000ドル台で切り返した。29日に99,000ドル手前まで値を戻すも失速、再びフィボナッチの61.8%押しとなる93,000ドル台でサポートされると、きれいな三角持ち合いを形成した。

ゲンスラー委員長の辞任を受けたXRPの急騰などアルトコインに物色買いが入るアルトターンが始まり、BTCはやや方向感に欠ける展開が続いた。

ところが、一昨日から昨日にかけてNY市長や著名投資家ケン・グリフィン氏、はたまたプーチン大統領に至るまでBTC擁護発言が続き、またゲンスラーSEC委員長の後任がポール・アトキンス元委員が指名され、更にパウエルFRB議長がBTCがデジタルゴールドであるとの認識を示すと99,000ドル台に上昇、三角持ち合いを上抜けた。

アジア時間に入ると10万ドルをあっさり上抜け、104,000ドルにワンタッチしたが、Mt.GOXが24億ドルに相当する24万BTCを移動させたとの情報が出回り、一旦101,000ドル台に値を下げた。

海外時間に入りセムラー・サイエンティフィックがBTCを買い増し、またトランプ次期大統領が10万ドル到達への祝辞をSNSで投稿、米株市場がオープンすると再び104,000ドルをトライした。

しかし、高値を更新できず失速すると、利食い売りが優勢となり101,000ドルを割り込み小さなダブルトップを形成し10万ドルを割り込むと、ロングポジションの清算を巻き込みながら今朝方92,000ドル近辺まで急落。

しかし、押し目買いもあり切り返すとデビッド・サックス氏が初代暗号資産担当官に指名されたことも好感され98,000ドル台に値を戻している。

本日のBTC相場

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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。