ポイント
- 三角持ち合い上抜け10万ドル突破
- BNB・ETHへの物色買いでアルトターン一巡、BTCに順番が回ってきた形か
- SEC委員長にポール・アトキンス氏、パウエル議長がデジタルゴールド認める
- 韓国の戒厳令騒ぎに続き仏内閣不信任、政情不安は財政規律を緩めBTCにはプラスか
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は上昇。
一昨日から昨日未明にかけて93,000ドル(約1430万円)台で切り返すと、96,000ドル(約1475万円)台に値を戻し、海外時間に一時94,000ドル(約1460万円)台に値を下げたが、今朝方にかけて100,000ドル(約1535万円)台に急反発した。
注目のアルトコインは昨日朝方にソラナ(SOL)が若干強含んだのに続き、バイナンスコイン(BNB)、ETHなど出遅れていた大型銘柄にも物色買いが入り、BNBは時価総額上位のアルトコインの中で初めてこのセッションで史上最高値を更新、一方でアルトの物色買いに一巡感も出始めた。
BTCは先月23日に10万ドルトライに失敗、フィボナッチの61.8%押しとなる90,000ドル台で切り返すと、29日に99,000ドル手前まで値を戻すも失速。再びフィボナッチの61.8%押しとなる93,000ドル台でサポートされると、きれいな三角持ち合いを形成。XRPを筆頭にアルトコインに物色買いが入るアルトターンを迎え、BTCはやや方向感にかける展開が続いていた。
昨日は前日の韓国の戒厳令騒動で93,000ドル台に下に行ってこいとなったが、朝方のグレースケールのETF申請を受けSOLが若干強含み、更にBNB、ETHと出遅れ気味だった大型銘柄に物色買いが入り、またBTC ETFフローも676百万ドルと回復したこともあり、いよいよ次はBTCとの期待感も膨らんだ。
海外市場がオープンすると一旦94,000ドル台に値を落としたが、SEC委員長にポール・アトキンス氏が指名され、NY市長が2年前に自分が給与をBTCで受け取った時は笑われたとコメント、反暗号資産派だった大手ヘッジファンド・シタデルのグリフィン氏がBTCを買わなかったことを後悔しているとしたことなど小粒な好材料が続き、BTCは96,000ドル台に値を戻した。
するとFRBのパウエル議長がBTCはドルでなく金のライバルだとデジタルゴールドであることを認めると、BTCは三角持ち合いを上抜け10万ドル突破に成功した。
本日のBTC相場
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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。