ポイント
- CMEの窓埋め後、92,000ドル台に失速、11月11日からの半値押しでサポート
- マイクロストラテジーの54億ドル購入で一巡感、ETFもIBIT前で7億ドルの流出
- イスラエルがヒズボラとの停戦巡り閣議開催
- 感謝祭週のポジション調整が毎倒しで到来した格好か
昨日のBTC相場
昨日のBTC相場は下落。
99,000ドル(約1530万円)手前で上値を押さえられると、一時92,000ドル(約1425万円)台まで急落するも、最終的には95,000ドル(約1470万円)近辺に値を戻した。
BTCはETFフローの回復やマイクロストラテジーの大量購入もあり、水曜朝方に94,000ドル、翌木曜朝方に95,000ドルを付けると、木曜の海外時間には98,000ドル台まで急伸。更にゲンスラー委員長が正式に辞任を表明したこともあり99,000ドルに台に乗せると土曜朝方にはBTCは10万ドルにあと300ドル足らずに値を伸ばした。
しかし、金曜日から土曜日にかけてXRPやADAなどSECから証券と名指しされていた銘柄が大きく値を上げる中、BTCはやや上値を重くすると、アルトコインへの物色買いが一巡、BTCも95,000ドル台に値を落としたが、すぐさま98,000ドル台に反発していた。
しかし99,000ドル手前で朝方付けたCME先物の窓埋めが完了するとじりじりと値を下げ始め、海外時間に入りマイクロストラテジーが54億ドルで55,500BTC購入したと報告すると、一連の資金調達による購入が一巡したとの見方からBTCは失速。ETF市場がオープンすると利食いの動きが加わり95,000ドル割れに急落した。
イスラエルが火曜日に閣議を開きヒズボラとの停戦を投票することやマスク氏のX投稿を受けてDOGEが急騰、2年債入札が好調となり、ジャスティンサン氏がトランプファミリーのDeFiプロジェクトに30百万ドル投資するなど小粒な好材料で95,000ドル近辺で下げ渋っていたが、同水準を割り込むと一時92,000ドル台まで急落。足元では95,000ドル近辺に切り返している。
本日のBTC相場
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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。