著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・レイバーデイ明け3日目、19,000ドル台でもみ合い

・ECB理事会・FRB議長講演こなすが、米株についていけず

・9月FOMCでの75bp利上げ織り込みが86%に上昇、市場は悪材料に耐性をつけたか

・本日はブラックアウト前の最終日で高官発言続くが、相場は持ちこたえそう

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は反発後、横ばい推移。

未明に19,000ドル(約275万円)台を回復すると19,000ドル台半ばまで値を戻したが、その後は同水準での横ばい推移が続いた。

BTCは、レイバーデイ明け初日に米株の下落を受け19,000ドルを割り込んだが、同2日目となった水曜日の米株が反発したことを受け19,000ドル台を回復した。

同3日目である昨日は、ECB理事会とパウエル議長講演とリスクオフに振れやすいイベントが控えており、市場では徐々に様子見姿勢が強まった。

ECBは75bp利上げとなり、ラガルド総裁の記者会見でも今後も利上げを続ける姿勢を示した。この利上げを受け、欧州債金利は上昇、米債金利も連れ高となり、BTCは19,000ドル近辺まで弱含んだ。

しかし、パウエル議長講演もタカ派なものだったが、一方で新味はないとの見方から米長期金利上昇は一服、米株も上昇に転じると、BTCは19,000ドル半ばまで上昇した。

その後、米株が伸び悩み、BTCも19,000ドル台前半でのもみ合いが続いている。

シンガポールの政府系ファンド、テマセックがAxie Infinityなどに出資するAnimoca Brandsの資金調達に参加、同社がSolana基板のNFTプロジェクトをサポートしていることもありSolanaが堅調に推移したが、ETHやイーサリアムクラシックの上昇が一服している中、アルトコインも総じて横ばい圏で推移が続いた。

本日のBTC相場

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。