著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・23,000ドル台半ばでのもみ合い

・経済指標はMIX

・FRB高官の警鐘も、市場は来年5月以降の利下げ織り込み維持

・ジャクソンホールで修正が図られるか

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場はもみ合い推移。

週前半は24,000ドル(約325万円)を挟んでの取引が続いたが、昨日は23,000ドル(約310万円)半ばと若干レンジを切り下げての取引となった。

BTCは、今週に入って24,000ドル近辺での取引が続いていたが、アルトコインの上昇に連れ24,000ドル台半ばまで上昇も、Dogecoinの失速を受け23,000ドル台半ばに値を落としていた。

昨日はCMEがETHオプション取引をマージのアップデートに先立つ9月12日に開始するとしたことを好感して若干上昇する局面も見られたが、概ね動意の薄い取引が続いた。

昨日発表された経済指標はフィラデルフィア連銀景況感指数が予想を上回る一方、中古車住宅販売が悪化を続けるなどMIXな内容で市場の反応は限定的。

ジョージ・カンザスシティ連銀総裁が9月のFOMCでは50bpもしくは75bpの利上げを支持、年末のFF金利は3%を少し上回る水準とCNNにコメントしたのに対し、ブラード・セントルイス連銀総裁はWSJのインタビューに9月FOMCでは75bp利上げを支持し、年末のFFは3.75-4.0%とタカ派な姿勢を示し、BTCは若干売られたが、影響は限定的だった。

今朝方も若干値を崩しかけたが、すぐさま下げ止まるなど、動意の薄い展開が続いている。

本日のBTC相場

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。