著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・19,000ドル割れから20,000ドル回復

・米CPIは非常に強い内容、1%利上げ観測急浮上

・米大統領府の地ならしが奏功?Buy on the Fact気味に反発

・16日からのブラックアウト期間に先立ち、あと2日間、FRB高官発言に注目

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は底堅い展開。

20,000ドル(約275万円)で上値を抑えられると、一時19,000ドル(約260万円)を割り込んだが、20,000ドル台まで反発しており、小さく下に行ってこいの形となった。

ホワイトハウス報道官が現地時間月曜日に水曜日発表のCPIは非常に高いと事前に示唆したことを受けBTCは20,000ドルを割り込むと、CPIへの警戒感から火曜日の米株が引けにかけ値を下げる中、BTCは19,000ドル台前半に値を落とした。

しかし、その水準で下げ渋ると、イベント前のポジション調整もあってCPI発表直前に軽いショートカバー気味を起こし20,000ドルにワンタッチした。

発表された6月のCPIが予想+8.8%に対し+9.1%と非常に強く、前月比やコアも押しなべて強い内容で、BTCは19,000ドル割れに急落した。

その後、米株も値を下げてオープンしたが、バイデン米大統領が6月のCPIは古い数字で、その後のガソリン価格の下落を反映していないとの声明を出すと米株が反発、BTCも20,000ドル近くまで反発した。

ボステック・アトランタ連銀総裁が1%利上げを含めあらゆる行動が考慮されるとコメント、先物市場で7月FOMCでの1%利上げが6割程度織り込まれる中、BTCは一旦上値を抑えられたが、今朝方20,000ドルをトライに成功している。

本日のBTC相場

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本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限らない。