フォーチュン誌によると、決済大手ペイパルは仮想通貨カストディアン(資産管理)のビットゴー(BitGo)買収を断念したようだ。同誌が24日、複数の情報源として報じた。

既報のように、ペイパルは10月にビットゴー買収が報じられていた。ビットゴーは機関投資家など大口投資家に対し、仮想通貨を保管・管理するカストディサービスを提供している。現在は160億ドルほどの仮想通貨資産を保有しているという。また、ビットゴーは資産管理だけでなく、税金関連やレンディングサービスなどサービスを拡大している。

ビットゴーのマイク・ベルシュCEOはフォーチュン誌に対し、ペイパルの買収について明らかにしなかったものの長年にわたり「誰とでも話をしてきた」とし、「小さなエグジット」を受け入れることはないと話した。どうやら買収金額などで折り合いがつかなかったようだ。

今回の買収失敗を受けて、ペイパルは新たな買収先を探しているという。

ベルシュ氏によるとビットゴーは現在、成長分野に投資していることから利益は得られていないが、「非常に健全なバランスシート」であり、近く資金調達の予定はないとした。