パリス・ヒルトン氏は4月6日にノンファンジブルトークン(NFT)についてのブログを投稿した。このブログをみると、彼女がNFTに対して強気であるだけでなく、そのテクノロジーが持つ潜在的なアプリケーションについて深く理解していることがわかる。

私はNFTに興奮していますーあなたもそうあるべきです」というタイトルのブログで、ヒルトン氏はノンファンジブルトークンについて自身の考えを表明している。

この40歳のセレブリティは、ツイッターで1690万人のフォロワーを持ち、19種類の異なる製品ラインを運営しており、ヒルトンブランドの香水だけで現在までに25億ドルの収益を生み出している。

ヒルトン氏は、NFTについて次のように書いている。

「私は、NFT、つまりノンファンジブルトークンを、クリエイター経済の未来だと考えている。これらは、ブロックチェーン技術を使用して、クリエイターが作品の価値を高め、ファンとリアルタイムで共有できるようにサポートするものだ」

新型コロナウィルスの世界的な流行によって、多くの人々がオンライン上で娯楽や社会的な生活をせざるを得なくなったことで、ヒルトン氏は「デジタル世界とNFTの重要性に気づいた」と書いている。

特に仮想現実におけるNFTの潜在的な価値に、ヒルトン氏は注目しているようだ。

「私はNFTが仮想世界でどれほど影響力があるのか、そしてこれからどうなるのかを理解し始めた。デジタルアート、ファッション、ブランディングはすべて、誰かのアバターや仮想環境に表示したり、ほかのグッズと交換したりできる。…〔中略〕NFTを使用して仮想の不動産を購入することもできる。仮想ペットの世界であるAxie Infinityでは、誰かが9つのプロットに150万ドル相当の仮想通貨を支払った!バーチャルカーを購入することだってできる」

ヒルトン氏は、NFTがファッション業界にも力をもたらすとも主張している。新型コロナでファッションショーの開催が困難になり、人々が購入する服の数が減少してるが、NFTによってデザインや商品を展開する新しい方法になるというのだ。

ヒルトン氏は、NFTの基本概念を数百万人ものファンに説明する方法として、リアルな野球カードをトークン化する例を採用している。彼女は「カードの所有者として、その野球カードの信ぴょう性を表すトークンをブロックチェーン上に作成できる。これで、ブロックチェーン上でほかの価値あるグッズと交換もしく売却できるようになった」と書いている。

ヒルトン氏は、アーティストがNFTプラットフォームを利用して、ギャラリーやディストリビューター、エージェントといった中間業者を経由せず、大勢のオーディエンスや購入者と直接つながることができるようになるため、「NFTはアートを民主化する」とも主張している。

NFTのテクノロジーとその応用範囲が非常に広範囲に及ぶため、ヒルトン氏はまだこの技術について分かり始めたばかりだとも述べている。

「これらのアプリケーションの中には、私たちの生活を変えるものさえあるかもしれない。NFTを物理的なアイテムの担保として利用できるとしたらどうだろうか?もしくはそれらを取引する方法としては?」

ヒルトン氏は2020年8月に彼女の最初のNFTを販売している。これは彼女の猫の絵を描いたNFTで、1万7000ドルで売却された。ヒルトン氏はこれらのNFTの収益をLAフードバンクなどのチャリティーに寄付している。