分散型金融(DeFi)プロトコル「Opyn」の創業者であるズビン・コティチャ氏とアレクシス・ガウバ氏は、プロジェクトからの離脱と「クリプトから離れる」という決断を行った。この発表は、コティチャ氏が2023年11月14日にソーシャルメディアへ投稿した声明で明らかになった。

Opynは約2ヶ月前に米国商品先物取引委員会(CFTC)と和解していた。

コティチャ氏は声明で、「この決断は非常にエモーショナルなものだった」と述べ、「私たちは一生仮想通貨業界に携わると思っていたが、残念ながら予期せぬ終わりが来た」と説明した。彼によると、Opynは研究部門の責任者であるアンドリュー・レオーネ氏のもとで続行され、同氏はCEOに昇格する。

また、コティチャ氏は新しいプロジェクトに取り組む予定であることを示唆し、「私とアレクシスは、皆さんに非常に近い将来、新しいものを提供する」と述べたが、この新プロジェクトは仮想通貨関連ではないという。ガウバ氏もコティチャ氏の投稿を自身のアカウントから共有し、「一生仮想通貨で何かを作り続けると思っていたので、離れるのは本当に悲しい」とコメントした。

Opynは、イーサリアムネットワーク上で運営されるオプション取引プラットフォーム。開発チームの本部はカリフォルニア州サンフランシスコにある。CFTCは9月7日、Opynおよび他の2つのDeFiチームが未登録のデリバティブ取引所を運営したとして、法執行措置を発表し、同時に和解した。Opynは25万ドルの民事罰金を支払い、米国の商品取引法に違反する行為を「中止および禁止する」よう命じられた。現在、米国のIPアドレスからOpynのインターフェースを開こうとすると、「ブロックされている」というエラーページが表示される。また、多くの海外VPNアドレスを使用してもこのリダイレクトは継続する。

Opyn “blocked” page. Source: Opyn.

CFTCによるOpynへの措置は、同委員会内でも議論の対象となっており、コミッショナーのサマー・マーシンガー氏は、この法執行措置を取るべきでなかったと主張する反対意見を述べている。