非代替性トークン(NFT)コレクション「オンチェーンモンキー(OnChainMonkey)」を運営するチームが、1万個のNFTをイーサリアムからビットコインへと移行する計画を進めている。この大規模なプロジェクトは数ヶ月を要すると予想されている。

「我々の主力コレクションであるOCMジェネシスをイーサリアムからビットコインへ移行するという歴史的な過程が近づいている」と、メタグッド(Metagood)の共同創業者兼CEOのダニー・ヤン氏は9月7日の声明で語った。

オンチェーンモンキーは2021年9月にイーサリアム上で初めてローンチされたが、ヤン氏によれば、コミュニティがビットコインをより安全なプラットフォームと見ているため、ビットコイン・オーディナルズへの移行が決定された。

「ビットコイン・オーディナルズのプロトコルは、イーサリアムのNFTプロトコルよりも分散化とセキュリティを考慮して設計されている。価値の高いNFTはビットコインで勝利を収めるだろう」とヤン氏は述べている。

ビットコインへの移行提案は、オンチェーンモンキーのトークン保有者の99%によって承認された。ヤン氏はこれが、コミュニティがビットコインへの移行に強い信念を持っていることを示していると語った。しかし、この移行には大きなコストが伴う。メタグッドは、移行プロセスがスムーズに進行するために100万ドル以上を投じる予定だと述べている。

移行プロセスはかなり複雑であるが、ビットコイン上の新しいオンチェーンモンキーは、元のイーサリアムNFTと明確な対応関係を持つ。保有者は、イーサリアムNFTを焼却した後、対応するビットコイン・オーディナルを受け取る。

しかし、ヤン氏は、これまでにメタグッドがビットコイン・オーディナルズの領域で達成してきたことと比べれば、移行はそれほど困難ではないと述べている。

一方CryptoSlamによると、イーサリアムは依然としてNFT市場を支配しており、過去1ヶ月間に2億3680万ドルのNFTを決済している。これは2位のソラナ(3770万ドル)や6位のビットコイン(1110万ドル)と比べても圧倒的だ。

ヤン氏は懸念していないとコインテレグラフに語る。彼は、強力なビットコインネイティブのNFTエコシステムが発展するまでの時間の問題だと強調した。彼はまた、ビットコインとイーサリアムのNFTエコシステムは共存可能であるとも付け加えた。

現在、オンチェーンモンキーのNFTは平均フロア価格が1.10ETHで取引されており、2021年9月にNFTマーケットプレイスOpenSeaで発売されて以来、9500アイテムから2万550ETHの取引量がある。オンチェーンモンキーのNFTの所有者2900人のうち、31%がユニークな所有者であるとOpenSeaは述べている。

翻訳・編集 コインテレグラフジャパン

List of OnChainMonkey NFTs currently traded on OpenSea. Source: OpenSea