◆29日の夜、一時ビットコイン価格は69万円台まで急落するも、コインチェック新規口座受付再開などもあり71万円台まで回復
◆急落の背景には仮想通貨に対する課税強化との報道があった事が影響との一部指摘がある
◆明日ビットコインは10周年の節目を迎えるが、ご祝儀相場はあるのか
値動きを振り返る
(引用元:Tradingview BTC/JPY,1時間足,bitFlyer)
昨日から今日にかけてビットコイン相場(BTC/JPY,bitFlyer)はボラティリティがやや高まった。29日21時には一時約二週間ぶりとなる69万円台まで急落する場面があったものの、そこからすぐに反発し70万円台を回復。日本の仮想通貨取引所大手のコインチェック(Coincheck)新規口座受付再開の報道などもあり、一時71万円台まで上昇し、30日18時現在では70万円台半ばで推移している。
(引用元:Tradingview BTC/JPY,4時間足,bitFlyer)
直近の揉み合いからは動きがあったものの、一週間半前にもお伝えしたように、9月上旬から続くレンジ相場はまだ続いており、本日も一時はそのレンジ帯の下限に近づいたものの結局反発している。この約2ヶ月に渡るレンジ相場から上振れるのか、下ぶれるのか、どのような形で脱するのかは一つにキーポイントだ。
本日のファンダメンタル材料
前日の69万円台までの急落は、日経新聞が「仮想通貨、課税漏れ対策を強化へ 財務省検討 電子申告を充実/業者に情報照会」という見出しで報じたニュースが一部投資家の嫌気売りに繋がったとの指摘がある。また、その急落の前後では欧州最大の仮想通貨取引所ビットスタンプ(Bitstamp)が、韓国有数の富豪・金氏が率いる投資ファンドNXMHに買収されたとの報道が駆け巡っていた。
また、上述でも説明した通り、日本時間の正午前後には国内仮想通貨取引所大手であるコインチェック新規口座受付再開が報じられ、ビットコイン相場は上振れた。日本国内における仮想通貨業界の環境は、自主規制の施行や今回の大手取引所の新規口座受付再開など、足元は上向きつつある。
後は材料次第で大きく上振れる可能性はあるだろう。本日の相場の動きから見えて来るものは、やはりコインチェックに対する日本の仮想通貨投資家の注目度の高さだ。もし、金融庁が正式的に仮想通貨交換業者として同取引所を登録した場合、今回のようにビットコイン相場が変動する可能性が大いにある。同取引所をグループ傘下に持つマネックスグループの松本CEOは、決算発表で本格的な事業再開については「(金融庁の)ゴーサインを待つのみ」と語っており、同取引所の正式登録は仮想通貨投資家としては欠かせないファンダメンタル材料だ。
また、明日はビットコインが誕生して10年を迎える節目の日でもあり、ご祝儀相場となるか注目が集まる。