米国時間10日のNY株式市場は歴代3位の下落幅となる831ドル安の25,598.74ドルで取引を終え、翌日本時間11日の東京株式市場も日経平均が一時約1000円安と大幅下落となった。この株式市場の下落は仮想通貨市場にも波及し、一時ビットコインの価格(BTC/JPY,ビットフライヤー)は68万円台をタッチした。
世界のマーケット全体にリスクオフムードが波及
米国のムニューシン財務長官が英フィナンシャルタイムズのインタビューにて人民元の下落に対して「注視している」と発言し、為替操作を調査する方針を示した事で米中貿易摩擦懸念が再燃。
更には米国時間の朝方には発表された卸売物価指数が前月比0.2%を記録し、インフレが更に進むとの見方から米10年物国債利回りは3.24%前後まで上昇し、金利上昇懸念が株式市場に波及し、株式相場全体を冷やした格好となった。
ビットコインはリスク商品に?
ビットコイン価格は(BTC/JPY,ビットフライヤー)一時68万円台まで下落。株式市場のリスクオフムードの影響だと見られているが、前日から下落トレンドへの転換の気配があった事は昨日の記事で示した通りである。
一般的に数年前まではビットコインは金(ゴールド)と似た値動きをすると言われ、資産の逃避先の一つと見られていたが、今回株式市場の下落の煽りを受けているところを見ると、むしろリスク商品になっていると思われる。
直近はゴールドとの相関の話題も薄れていたが、改めてリスク商品としての特性が示された。普段は株式市場の仮想通貨市場への影響は比較的薄いと考えられるものの、今回のように株式市場が大きく動く中では相関性が見られ、今後もこのような動きがあるのかどうか、興味深いテーマとなろう。