人民元とビットコイン価格に相関性はないその理由

アナリストの中にはビットコイン価格と中国市場には強い相関関係がまだ存在しているという人もいる。こういった相関関係は、実証こそされてはいないが、ビットコイン価格を考慮する上では興味深い指標だ。

4月12日、人民元は米ドルを含む世界の準備通貨の大半に対して価格が上昇していた。

一度価格が上がりすぐに、主要ビットコイン取引所で取引されているビットコイン価格は1,232ドルから1,170ドルまで5%近く価格が下落している。

ビットコインにおける5%の価格変動はよくあることだが、ビットコイン価格の下落と人民元上昇の相関関係は、トレーダーの日々の関心を引き付けていた。

BTC/CNY ― ビットコイン価格の主要な判断材料は今のところまだなし

過去、中国政府当局が中国国内のビットコイン取引所に対して取引手数料を徴収する政策を実施するまで、BTC/CNYペアはビットコイン価格における主要な判断材料として考えられていた。

取引手数料の徴収が開始されたことで、全体の中国取引所における日々の取引ボリュームは激減した。

2016年暮れまで、中国のビットコイン取引市場は世界全体の取引の95%近くを占めていると考えられていた。しかし、取引手数料の徴収が開始されたことで、中国市場における実際の取引量が明らかになり、現在では世界のビットコイン取引市場のたった8%しか占めていないことが判明している。

このたった8%が中国市場全体に影響を及ぼし、さらには世界のビットコイン取引市場に、そしてビットコイン価格に対して影響を与えていたと考えるのは難しいだろう。

米国トレーダーの反応の方が重要

Tone Vays氏を含むトレーダーの中には、米国市場と米国のトレーダーたちが中国市場の動きを注意深く追っており、中国市場とビットコイン価格の相関性は、実際は米国を中心にしたトレーダーや投資家たちの動きに影響を受けたものだったと捉えている人も多い。

単純に考えてみれば、人民元の価格上昇を受けてビットコインの価格が下落すると予想した米国のトレーダーたちによって、短期的なビットコインの価格下落という結果が招かれたのだと考えられる。

現在、世界のビットコイン取引量の27%以上を有し、世界で二番目に巨大なビットコイン取引市場を形成している米国だが、中国市場におけるビットコイン価格よりも、米国内のそれは大幅に上回っている。

つまるところ、米国内のトレーダーたちの動向により、しばしば人民元高騰に伴ったビットコイン価格の下落を招いていた、と考えるのが最もらしいシナリオだろう。