ナイジェリアの証券取引委員会(SEC)の幹部は、仮想通貨取引所にライセンスを発行する制度が「予想以上に早く実現する」と発言した。
SECは6月にデジタル資産発行、プラットフォーム、取引所および保管に関する規則を改正し、新しい資産クラスを規制する計画を発表した。この改正により、規制環境が改善されることが期待されている。
SECのの事務局長であるエモモティミ・アガマ氏はブルームバーグのインタビューで「仮想通貨やフィンテックの熱狂的支持者として、これが予想以上に早く実現すると確信している」とのべた。また、「この国の若者たちがフィンテックの利益を享受できるよう支援しなければならない。市場規模は巨大であり、成長している」とアガマ氏は付け加えた。
急成長する仮想通貨経済
過去数年間で、ナイジェリアは急成長する仮想通貨経済圏の1つとして浮上している。昨年12月、ナイジェリア中央銀行は約2年間にわたるデジタル通貨に関する制限を緩和し、ナイジェリアの銀行が仮想通貨取引を容易にすることを許可した。中央銀行は、世界的な需要と採用の増加を考慮すると、金融機関に対する厳しい制限を維持することは正当化できないと認めた。
昨年、ナイジェリアは仮想通貨採用において世界で第2位の国となった。2022年8月、ナイジェリアは「仮想通貨」や「仮想通貨を買う」といったGoogle検索の数で、世界で最も仮想通貨に関心を持つ国ともなっていた。
今年初め、仮想通貨取引所OKXは規制上の問題でナイラの出金を停止した。これは、世界最大の仮想通貨取引所であるバイナンスがナイジェリアでマネーロンダリング問題で告発されたことを受けてのものだ。
セーシェルに本社を置くOKXは、取引量で世界第2位のデジタル資産取引所であり、インドなど他の地域でも規制上の障害によりサービスを停止していた。