米モルガン・スタンレーが31日、「ビットコインと仮想通貨、ブロックチェーン」に関するレポートを発表し、現在のビットコインのテーマは「機関投資家にとって新たな資産クラス」であるという見解を示した。
モルガン・スタンレーは、これまでビットコイン(BTC)のテーマは変遷を辿っており、これまでに6つのテーマが生まれては消えていったと指摘。これまでに7つのテーマが出たものの、現在話題になっているのは1つだとみている。
(引用元:MorganStanley Research 「変遷するビットコインのテーマ」)
「2009年~2016年 デジタルキャッシュ 追跡できないのに自信あり
2010年~2017年 既存の金融システムに対する解決策
2010年~2017年 新たな支払い手段
2017年~2018年 価値保存手段
2018年春~夏 通貨安からの避難場所
2017年~現在 機関投資家にとって新たな資産クラス」
モルガン・スタンレーが現在のテーマを推進する筆頭に挙げたのが、ウォール街の大手金融機関フィデリティの動きだ。フィデリティは先月15日フィデリティは15日、仮想通貨関連サービスに特化した別会社「Fidelity Digital Asset Services」の設立を発表。ヘッジファンドや基金などを対象に、仮想通貨の保管(カストディ)や複数取引所における取引をサポートする予定だ。
この他モルガン・スタンレーは、ゴールドマン・サックスとギャラクシー・デジタル社が仮想通貨カストディ(保管)サービスを手掛けるBitGoへ出資したこと、ウィンクルボス兄弟が運営する仮想通貨取引所ジェミニとナスダックが市場監視で提携した事などを挙げた。
またこのテーマが消える要因として、次の3つをあげた。
・規制が整備されず、資産マネジャーが評判の悪化を恐れて尻込みする
・仮想通貨と秘密鍵のカストディーサービスが充実しない
・現在のような大規模金融機関と資産マネジャーの不足
無風相場
モルガン・スタンレーは、最近の仮想通貨相場が無風であることにも言及。ビットコイン(BTC)のボラティリティ(変動幅)が2017年の初め以来の低さであり、イーサリアムやリップル、ライトコインなど他の仮想通貨とビットコインの相関関係が高いと指摘した。
(引用元:MorganStanley Research 「ビットコインと他の仮想通貨の相関関係」)
今後、この安定した相場が動くきっかけとして、「資産やデリバティブの普及を促進する次の技術発展」をあげた。
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