米仮想通貨投資会社モルガン・クリーク・デジタル・アセッツの創業者であるアンソニー・ポンプリアーノ氏が、2018年の仮想通貨業界について「観光客は一掃された。これで起業家は本質的なプロダクトとサービスの開発に集中できるようなった」と、コインテレグラフ日本版の取材に答えた。

コインテレグラフ日本版は年末企画の一環として、2018年の振り返りと来年予測に関する調査を実施。米仮想通貨投資会社モルガン・クリーク・デジタル・アセッツの共同経営者アンソニー・ポンプリアーノ氏にもメールインタビューを行った。

「2018年は仮想通貨にとってどんな1年であったか」との質問に対し、同氏は、

「2018年は仮想通貨の発展にとって重要な年だった。市場はより「しらふ」になり、「観光客」は一掃された。これで起業家は本質的なプロダクトとサービスの開発に集中できるようになった。今年なされた仕事は今から2~3年後に成果になっていくだろう。

と答えた。仮想通貨相場が低迷する中、落ち着きを取り戻した事で本質的なサービス開発がここから進展し、数年後に成果が表れると同氏は見ているようだ。

また、「2019年の仮想通貨業界の注目ポイントは?どんな年になるか?」との問いに対しては、

「2019年後半まで弱気相場が続くとすれば、飽きずに気を引き締めていくことが大事だ。また、仮想通貨業界の「大企業化・金融化」が続き、株式・債権・通貨・商品がデジタル化されていくだろう。」

と回答。今後従来からある資産クラスのデジタル化について言及。

「来年注目の仮想通貨」についても聞くと、

ビットコインに注力している。一番安全な取引決済レイヤーだからだ。レイヤー2とレイヤー3の開発と相まって、今後より多くのデジタル資産(株式、債券、通貨、商品)がビットコイン・ネットワーク上で取引されることが想定される。」

と答えた。

モルガン・クリーク・デジタル・アセッツ社は15億ドルの運用資産を持つ機関投資家のモルガン・クリーク・キャピタルから支援を受けている。同社は今年8月下旬にはデジタル・アセット・インデックス・ファンドを設立。このインデックス・ファンドは、ビットコイン、イーサリアム、そして時価総額が大きなその他8通貨(ただしリップル(XRP)やステラ(XLM)といった事前マイニングが行われた通貨は除く)への間接的な投資を適格投資家に提供している。