ブロックチェーン技術を活用したSNSの運用・構築を行うALIS(東京・渋谷)は4日、「投げ銭」API開発のため、日本マイクロソフトとの共同プロジェクトを今月中にも開始すると発表した。将来的にSNSのALISに統合する計画。

 イーサリアムのPoAチェーンで投げ銭APIを開発する。また、PoAをマイクロソフト・アジュール上で共同検証する。

 SNSのALIS上では、イラストやマンガの制作、新機能の開発、コンテストの賞金、イベント準備、広報活動などに対して、プラットフォーム上の通貨であるALISトークンを投げ銭する動きがすでにある。この動きを加速させるため、トークンエコノミー時代の投げ銭プラットフォーム構築に関し両社で共同研究する。

 ALISの広報担当者は、現時点の投げ銭の規模は小さいと前置きしつつ、API開発後の規模拡大のイメージをコインテレグラフに対し話した。

 今年4月からクローズドβ版を公開しているSNSのALISを、今年12月を目処にオープン化し、本格的にユーザー数を増やすタイミングで、飲食店や美容室などの実店舗を巻き込みながら仮想通貨やトークンを活用した「投げ銭」の事例を作り出す計画をしている。

 さらに、この事例を持って様々なプロジェクトやコミュニティと連携しつつ、東京オリンピックに向けて本格的な普及を目指す。規模感の目標は、毎日数百人が投げ銭を行い、訪日外国人が、日本は仮想通貨に友好的な国という印象を受けるような状態を作り出したいと述べた。

 日本マイクロソフトとの協業に至った理由は、情報公開を徹底しているALISの理念や国内でアクティブなコミュニティを有する点が評価されたこと、技術面でのディスカッションで投げ銭API実現に向けた具体的な絵が描けたことなどにより、ブロックチェーン技術の健全な普及に貢献できるイメージが持てたためという。

 アジュール上での検証結果は今年10月以降に公開する計画だ。

 

※5段落目のALISのオープン化時期を訂正いたしました。(コインテレグラフ編集部)