MicrosoftとIBMは、プライベート・ブロックチェーン VS パブリック・ブロックチェーンの戦いにおいて、大きな役割を占めている

ビジネスの巨人たちや政府などがビットコインに続き分散型元帳システム、ブロックチェーン導入の検討に踏み切っている昨今、Microsoftも、”認定済ブロックチェーンマーケットプレース”のビルドを予定しているようだ。

 

Microsoft Azureというプラットフォーム

かつて、MicrosoftがビットコインをWindowsとXboxのオンライン上の支払いオプションとして追加すると発表した際、ビットコインの価格は20ドルほどの価格急騰を見せていたが、幅広い支持を集めることができなかった。

しかしながら、Microsoftは諦めずにブロックチェーン―つまりビットコインや他の暗号通貨を支えている基盤でもある分散型元帳システムの開発に取り組んでいたのだ。

昨今、ブロックチェーン技術は、研究者やフォーチュン 500に記載されるような企業の間で凄まじい関心を集めている。Microsoftもまたこの革命的な技術を自社のアドバンテージとして、認定済ブロックチェーンマーケットプレースと呼ばれる新たなサービスをMicrosoft Azure上に展開しようとしている。Microsoft Azureは、アプリケーションのビルド、デプロイ、管理などグローバルなデータセンターのネットワークを通したサービスを提供しているクラウド・コンピューティング・プラットフォームだ。

 

Microsoftは既にブロックチェーン・アズ・ア・サービス、サービスとしてのブロックチェーン(BaaS)として既にAzureプラットフォーム上で同サービスを2015年の11月にローンチしているのだが、その新しいイニシアチブに”認定済ブロックチェーンマーケットプレース”が提供される予定で、参加者は、既存のBaaSよりも厳格なテストを受けなければならないことが予想される。

 

多くの企業が金融、そして貿易の分野での有効なブロックチェーンのユースケースを模索しているが、Microsoft曰く、他社との競合は考えず、変わらず今までのMicrosoftらしいプラットフォーム企業としてのアプローチを取っていく予定だという。

 

IBMによるブロックチェーン・カンファレンス

噂によると、IBMのCEO、Ginni Rometty氏が同社のブロックチェーン技術開発の計画を、2016年2月23日に行われる予定のカンファレンスで発表するらしいとの情報が入ってきている。

IBMは独自のブロックチェーン技術を開発し、今年それを試験的に運用する計画をしているというのだ。

ブロックチェーン―ビットコインの背後に存在する技術―は多くは暗号通貨関連のものとして利用されているが、現在は他の業界にも利用され始めている、特に金融と物流に関連する業界だ。

IBMはLinux Foundationによるハイパーレジャープロジェクトのコード開発に貢献している。

ハイパーレジャープロジェクトは、技術間のギャップを埋め、重要な機能を認識、利用し、テクノロジー間のギャップを埋めることでブロックチェーン技術をより発展させよう、というプロジェクトだ。Accenture、Intel、JPモルガン、Cisco、日立などの著名な企業が企業間をまたぎ、ブロックチェーン技術を発展させようとハイパーレジャープロジェクトに参加している。

IBMはまた、その中でも知名度の高い顧客の名前を挙げている、ロンドン証券取引所(LSE)と、日本取引所グループ(JEG)の二つだ。彼らは既にブロックチェーン技術を利用したソリューション開発に取り掛かっている。

IBMはまた、ニューヨークやロンドン、シンガポール、東京などの主要都市に”IBM Garages”を設立し、顧客に同社のブロックチェーン・ソフトウェアを試してもらうようなサービスを展開する予定でもあるようだ。

 

ビットコインにとっては辛い時代がやってくる?

BitAngelsの議長である、Michael Terpin氏によれば、このようなビッグネームの存在はビットコインにとっては諸刃の剣だという。確かにデジタルアセット業界に対しては、信頼感をもたらすことにはなる一方で、現在こうして生まれているブロックチェーン分野における技術革新の多くが、ビットコインから意図的に独立しようと目論んでいるふしがあるというのだ―

 

「私には、新たなビジネスバトルが、プライベート・ブロックチェーン(中央集権的にコントロールされた) VS 少なくとも暗号通貨に紐づけられたブロックチェーンの形で展開されていくような気がしてなりません。これは2016年における重要な課題の一つでしょう―そして、IBMやMicrosoftなどにはこのことを大きなチャンスと捉え、人々から信頼を得る足掛かりとして利用していただきたいのです」

 

Bravenewcoin.comの共同設立者兼CEO、Fran Strajnar氏もまた、ビットコインにとって利益になると述べている―

「ビットコインや他のブロックチェーンと関わりを持つ企業は、常にビットコインをサポートしてきました。もし彼らがビットコインと共にあるのならば―完璧です、より多くの利益が得られることでしょう!しかし、もし他のブロックチェーンと共にあるのならば―それはまだビットコインの技術そしてビットコインに対して何が有用なのか、と検証している段階に過ぎない、ということです」

 

ブロックチェーン技術を運用しているa stealth companyの創設者、Dominik Zynis氏は次のように語っている―

 

「ブルーチップ・テクノロジーは、ブロックチェーン技術を自社の製品ポートフォリオに加え、ビットコインを検証対象として利用しています。その認証プロセスは、IBMやMicrosoftが開発してきたようなサポートとプロフェッショナルなサービスを統合したオープンソースソフトウェアを最高の形で提供したいと願う、CIOやIT企業などに間違いなく価値をもたらすでしょう」

ビットコインの価格がフォーチュン 500の企業による投資によって影響が出るかどうか聞かれ、BitnikのCEO、Peter Trcek氏は次のように答えている―

 

「ビットコインの価格は最早かつて騒がれたほどは、大きく影響を受けることはないでしょう。最近はビットコインとブロックチェーンを分けて考え、トライすることがとてもポピュラー化していきてますし、最も、現在のビッグプレーヤーによるニュースといえば、テクノロジーとしてのブロックチェーンに関連するものばかりです。つまり、ビットコインの価格はそういったニュースではそこまで急騰することはない、ということです」


コインテレグラフジャパンの公式ツイッターをフォロー