ビットコイン(BTC)マイニング企業のマラソン・デジタル・ホールディングスは、現在、上場企業の中で世界第2位のビットコイン保有者となっている。
11月8日に行われた同社の第3四半期決算説明会で、マラソン・デジタルのフレッド・ティールCEOは、同社が現在11,300BTC(約2億500万ドル相当)を保有していることを明らかにし、「マラソンは世界の上場企業の中で第2位のビットコイン保有者となった」と、第三者のデータを引用して述べた。
CoinGeckoによると、NASDAQに上場しているマラソン・デジタルは、約13万BTCを保有するマイクロストラテジーに次いで2番目にランクインしている。3位には仮想通貨取引所コインベース、4位にはジャック・ドーシー氏が設立した決済会社ブロックが続いている。
マラソン・デジタルは11月8日に第3四半期の業績を報告し、四半期(7~9月)中に616BTCを保有資産に追加し、さらに10月だけで615ビットコインを追加し、同社史上最も生産性の高い月となったと述べている。
「ビットコイン生産量の一貫した向上は、より多くのビットコインサーバーをオンライン化し、それらのサーバーを改善することでハッシュレートを向上させた直接の結果だ」と、カンファレンスコールでティール氏は説明している。
またティールCEOは、現在も同社が保有するビットコインを売却していないことを確認し、「営業費用などを賄うために必要」と判断されない限り、今後もその姿勢を貫くとしている。
これは、アルゴやビットファームズ、コア・サイエンティフィック、ライオット・ブロックチェーンといった他の大手マイニング事業者とは異なるものだ。マラソン以外の事業者は経費を支払うためにコインを売却していると報告している。
ティール氏はまた、バイナンスのチャンポン・ジャオCEOとFTXのサム・バンクマン-フリード氏との「戦い」についても言及し、それがビットコインの価格に「混乱」をもたらしているとしつつ、18000ドルから20000ドル程度の範囲に戻る可能性が高いと述べている。
しかし、マラソン・デジタルの収益は第3四半期に打撃を受け、純損失は前年比約3倍の7540万ドルに達し、売上は前年比75.5%減の127億ドルに落ち込んだ。
11月7日には、ライバルのビットコインマイニング企業であるライオット・ブロックチェーンも第3四半期決算を発表したが、アナリストの予想を下回っていた。
ライオットの第3四半期の総収入は28.5%減少し、テキサス州での活動に関する「大幅な縮小」と、ビットコインの市場価格が1年前に比べて大幅に低下したことにより純損失は139.2%拡大した。