米国のビットコインマイニング大手マラソンデジタルが決算を発表した。2023年に収益は急増し、利益は黒字に転じたものの、決算発表後に同社の株価は下落した。
マラソンデジタルは2月28日に2023年第4四半期および通年の決算を発表し、2023年の収益が過去最高の3億8750万ドルとなった。前年比で229%の増加になる。「2023年はマラソンにとって記録的な年だった。以前に購入したマイニングリグの稼働とパフォーマンスの最適化するという主要目標を達成した」とマラソンのフレッド・ティールCEOは述べている。
第4四半期の収益は前年同期比452%増の1億5680万ドルに上り、アナリストの予測を上回った(アナリストは四半期収益を1億4880万ドルと見積もっていた)。収益増加は、前年比でビットコイン生産が172%増加し、期間中の平均BTC価格が約2倍になったが影響した。同社は四半期に生産したビットコインの56%を売却し、運営コストの資金とした。
調整後EBITDA(利息、税金、減価償却前の利益)は、2022年第4四半期の3億7400万ドルの赤字から、2023年第4四半期には2億6000万ドルの黒字改善した。マラソンのビットコイン生産は210%増の1万2852BTCに達し、エネルギー効率のハッシュレートは前年の7.0EH/sから253%増の24.7EH/sに増加した。
「2023年はマラソンにとって画期的な年だった。マラソンの未来についてこれまで以上に楽観的だ」とティールは決算説明会でコメントした。マラソンの最高財務責任者(CFO)であるサルマン・カーンは「2024年に強固な財務状態で入り、半減期に向けて良好なポジションにある」と語った。
しかし、好調な収益報告にもかかわらず、同社の株式は2月29日の取引で6.7%下落し、28.95ドルに落ち込んだ。それでも、過去12カ月でマラソンの株価は300%以上高騰している。
マラソンを巡っては、2月28日に、仮想通貨マイニングからの事業拡大として、ビットコインのレイヤー2サイドチェーンプラットフォーム「アンドゥーロ」を開発していることを発表した。
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン