Liskが、5月24日のフィンテック・カンファレンスで出た内容とは別の異なるユースケースを目的とした、ブロックチェーンを分散型データベースとして利用した新たなモジュラー型暗号通貨をローンチした。

Liskの共同創立者兼CEO、Max Kordek氏によると、このプラットフォームを利用すれば、JavaScriptを利用しているデベロッパーたちもLiskネットワーク上の独自のサイドチェーン内に提供されたブロックチェーンアプリケーション展開用ツールを利用することで簡単に開発ができるとのことで、開発者は複雑な独自のブロックチェーン言語を学ぶ必要がない。

 

モジュラー型暗号通貨

 

ローンチが上手く行けば、業界初のモジュラー型暗号通貨が誕生することになる。モジュラー型の暗号通貨とは、つまるところ”独自の分散型のアプリケーションプラットフォームを利用した、新たな機能を迅速且つ簡単に分散型アプリケーションと共に実装できる”暗号通貨である、と、チャットアプリを通じてKordek氏はコインテレグラフに語ってくれた。 ”分散型ストレージモジュールや、分散型投票システム、分散型ユーザーネーム、分散型身分証明書、分散型トラストシステム、分散型メッセージング、分散型ソーシャルネットワーク、そしてシェアリングエコノミー”のような機能を簡単に追加することが可能だという。

また、現在ビットコインコミュニティで問題となっているスケーラビリティの問題にも一石を投じる可能性があるかもしれない。ブロックチェーンは保持できるデータ量が限られているため、ブロックサイズを増やす案が目下熱い議論を呼ぶトピックとなっているからだ。

 

何故サイドチェーンが重要なのか

 

Liskの暗号通貨は、デジタルアセットにおけるエコシステムのスケーラビリティを、コアブロックチェーンの速度やパフォーマンスに影響を及ぼすことなくサイドチェーンを利用し無限に拡張することが出来る。

サイドチェーンは独立した暗号元帳でメインのブロックチェーンに属しているのだが、メインチェーンの速度やセキュリティには影響が出ないようになっている。getLISK.comのDaniel Vassilev氏曰く、“サイドチェーンは、メインチェーンの継続的な高速化と効率化を行い、メインチェーン上での”膨張”を防ぐことができることから重要だと考えられているものなので、Dappに興味のある人だけがメンテナンスを行えばよいのです。そうすることでプラットフォーム全体の均衡を保つことが出来ます”とのことのようだ。