ブロックチェーンで不動産利用権をトークン化、Layer Xとツクルバが「クリプトリアリティ」に参画

 グノシーとAnyPayが設立したLayer Xは、同社が行う第一弾のプロジェクトとして不動産の利用権をトークン化し、プラットフォーム上で取引するプロジェクト「Cryptorealty(クリプトリアリティ)」に参画する。リノベーション住宅に特化したプラットフォームなどを手掛けるツクルバも参画。ブロックチェーンを使い、不動産分野でのクラウドファンディングのエコシステム構築を目指す。

 クリプトリアリティはシンガポールを拠点にするプロパティ・アクセス・アセットによるプロジェクト。コワーキングスペースといった不動産の利用権をブロックチェーン上でトークン化し、プラットフォーム上でトークンを売買するほか、購入した利用権を貸し出す仕組みも作る。

 Layer Xのはクリプトリアリティのブロックチェーン開発を担い、ツクルバは不動産関連の知見を活かし、プラットフォーム開発をサポート、不動産案件のキュレーションも担う。

 グノシーとツクルバは今年5月から不動産分野でのブロックチェーン技術活用に向けた共同研究を始めていた。グノシー.がAnyPayとLayer Xを設立し、福島良典CEOをはじめグノシーのブロックチェーンチームがLayer Xへ移行。共同研究の成果を、今回のプロジェクト参画に活かす。

 ツクルバの村上浩輝CEOによれば、クリプトリアリティは中小規模で特色ある案件を手掛ける「ブディック・ディベロッパー」の資金調達に光を当てる。従来は難しかった不動産分野でのクラウドファンディングをトークン化で実現する考えだ。

 クリプトリアリティでは2つのプラットフォームを備える。クラウドファンディングのプラットフォームでは、ディベロッパーが不動産の利用権をトークン化し、サポーターや投資家に販売。その後、サポーターは購入した使用権をレンタルプラットフォームでほかのユーザーに貸し出して利益を上げる。

「ブロックチェーン技術で権利の移転・貸与が低コストで、トラストレスに行える。レンタルできる仕組みを整えることで、グローバルなオファリングも可能になるだろう。例えばシンガポールのプロジェクトのトークンを、フランスの投資家が購入。それを貸し出すことでリターンを得ることもできる」(村上氏)

 Layer Xの福島良典CEOは、「これまではプロトコルレイヤーの開発が進んでいたが、第2フェーズとして、これからは現実のアセットをブロックチェーン上でどう扱うのかが大きなテーマになる」と指摘。「シェアリングや不動産とブロックチェーンは相性が良い。〔クリプトリアリティは〕第一弾のプロジェクトにふさわしいと考えた」と、今回のプロジェクト参画を説明する。

 福島氏によれば、クリプトリアリティは現在イーサリムベースで開発を進めている。今年10月にもベータ版のテストを行い、年明けにはプラットフォーム上で実際にトークンの販売やレンタルなどが行える形を目指す。

【8月31日18時追記:クリプトリアリティの表記がCryptorealityとなっておりました。正しくはCryptorealtyです】