著名なビットコイン専門家であるジミー・ソン氏が、ナッシュビルで開催された2024年ビットコインイベントに登壇し、イベント初日に取り上げられた銀行業界や機関投資の参入、米国における上場投資信託の登場について、これらが多国籍企業と行政国家によるビットコイン運動の乗っ取りであると非難した。
ソン氏は、パネルディスカッションで伝統的なアメリカの価値観とビットコイン（BTC）に内在する個人主義と開拓精神に訴え、ブラックロックのような世界最大の資産運用会社からのスピーカーを迎えた今回のパネルを鋭く批判した。
「ビットコインの偉大さは自由、独立、自主性にある。この国が建国されたのはこれらの価値観に基づいている。しかし、金の力、印刷機の力のせいで、私たちを支配し、自分たちが私たちよりも優れていると考える行政国家が生まれてしまった」
同じパネルに参加した独立系メディアパーソナリティのルーク・ルドコウスキー氏もソン氏の意見に同調し、「ビットコインは本当に多くの人々に政府が作り出した問題を実際に見る素晴らしい機会を提供する」と語った。さらに、希少で分散化された資産が人々を国家構造から独立して助け合う力を与えると説明した。
中央集権的な政府が多頭のヒドラに
ソン氏のパネルからの警告は、特に米国での国家監視と言論の自由への攻撃が増加している時期に出されたものだ。米国は現代国家の中で最大の政府官僚機構を有している。
2024年4月、エドワード・スノーデン氏は、FISA第702条の無令状監視が再承認されたことによって、国家安全保障局（NSA）がインターネットを支配するまで数日しかないと警告した。その一週間後にジョー・バイデン大統領が法案に署名した。
ビットコインのような完全に分散化された技術は、国家の通貨独占を取り除くことで貨幣を革命的に変えたが、他の仮想通貨技術やデジタル資産は、国家の監視を無力化することで「自由」をさらに推進している。
2024年4月のタッカー・カールソン氏とのインタビューで、テレグラムの創設者パヴェル・デュロフ氏は、政府が監視のパノプティコンを構築する傾向について語った。デュロフ氏は、仮想通貨ウォレットに触発された新しい通信デバイスの開発が、国家の監視構造を回避するための動機となると説明した。