大和証券グループはほかの大手証券会社などと共同で、証券業務の一部にブロックチェーン技術の実用化に向けた取り組みを開始する。大和証券グループが12日に発表した

証券会社と機関投資家の間で、証券の売買成立後に数量や手数料などを双方で確認し合う「約定照合」という業務で、ブロックチェーン技術の適用を探る。

発表によると、約定照合の業務は「業界標準が存在しないことから個社対応が通例であり、業務煩雑化やコスト増加が課題」と指摘している。今回のプロジェクトで、証券業界のコスト低減や利便性向上につながると期待しているという。

今回の取り組みには、野村証券やみずほ証券、ゴールドマン・サックス証券など計25社が参加。検討会を設け、ルール・規格の標準化やシステム要件、運営ルールなどについて取りまとめる。期間は2018年9月から来年1月まで。

大和証券は昨年9月からブロックチェーン技術の証券業務の検討プロジェクトを立ち上げ、今年1月にワーキング・ペーパー公表している。今回の取り組みは、昨年の検討を引き継ぐプロジェクトだ。