仮想通貨取引所クリプトピア"ハッキング"は自作自演?| イーサリアムなど計約4億円送金の形跡も

ニュージーランドに拠点を置く仮想通貨取引所Cryptopia(クリプトピア)は、1月15日現地時間夜、ツイートで「セキュリティの侵害により重大な損失が発生した」と発表した。現在警察が調査を進めているが、ツイッター上ではハッキン​​グ前に、仮想通貨イーサリアム (ETH)とセントラリティー(CENNZ)計約4億円分がクリプトピアから持ち出されたことが指摘されており、自作自演疑惑が出ている。

クリプトピア「セキュリティ侵害で重大な損失」

ニュージーランドを拠点とする仮想通貨取引所クリプトピアは、「セキュリティの侵害により重大な損失が発生した」と1月15日に発表した。ハッキングという表現は利用しておらず、「セキュリティ侵害(security breach)による重大な損失」という言葉を使用している。

クリプトピア社は、執筆時点の1月16日午前の段階でメンテナンスモードになっており、口座は凍結。入出金は中断されている。 クリプトピアによれば、警察当局が現在調査にあたっており、新しい情報は何も伝えられず、詳細が分かり次第連絡する旨を伝えるツイートが本日の朝の時点で投稿されている。

自作自演?

クリプトピア社への「ハッキング」について、仮想通貨コミュニティ内では懐疑的な見方が蔓延している。業界の著名投資家で「WhalePanda」のツイッターアカウントを持つ人物はこの事件に関してコメントし、以下のように述べている。

相場が冷え込んでいるこのタイミングで起きた今回の事件は興味深い。小規模な取引所が成果を上げるのに苦労し、取引所に登録している人全てにメッセージを送り、新たな仮想通貨プロジェクトへの新規上場登録費用を払わせているような時期にね。」

また、このツイートへの返信の一つは、仮想通貨取引モニタリングサービス「Whale Alert」において、仮想通貨イーサリアム(ETH)約240万ドル(約2億6000万円)分とセントラリティー (CENNZ)約118万ドル(約1億3000万円)分が、13日にクリプトピアから所持者不明のウォレットに対して送金されている記録を参照し、今回の事件との関連性を示唆している。

さらに仮想通貨メディアのBreakerも15日、「一部の関係者は、クリプトピアのハッキングが自作自演と考えている」と報道。「ハッキング」を突然の債務不履行の言い訳にして、トレーダーの預金を奪う出口詐欺(Exit Scam)を疑う声が一部から出ていると解説した。

Cryptopia(クリプトピア)とは?

Cryptopia(クリプトピア)はRob Dawson氏とAdam Clark氏により趣味の延長として2015年にニュージーランドのクライストチャーチに設立された仮想通貨取引所。2017年初めに約3万人だった利用者は2017年には100万人を超え、2018年初旬には140万人を超える程の急成長を成し遂げていた。

一方で急激な利用者や取引ボリュームの増加により対応が追いつかず、昨年の1月にはいくつかの仮想通貨の取引の停止なども余儀なくされていた。相場が急騰する中でアカウントにアクセスできず不満を募らせていた利用者から昨年の3月には集団訴訟を受けていた。急激な成長とは裏腹に、企業の管理体制の構築が間に合わず、問題を今日に至るまで抱えている背景などが、現地メディアstuffが報じている

ハッキングとは、コンピュータシステムのバグを悪用してシステムに侵入すること。広義には、コンピュータに関する高い知識や技術を用いて、コンピュータを扱うことを意味していたが、現在では、コンピュータを用いた悪意のある攻撃を意味する言葉として定着している。正確には、コンピュータシステムに忍び込み、データを破壊・改ざんする行為をクラッキングと言う。

仮想通貨用語集