ビットコイン(BTC)が過去最高値となる11万2000ドルに到達したことで、年末までに15万ドルに達するとの期待が再燃したが、10万5000ドルを下回る急落により、その強気シナリオが揺らいでいる。
BTCは弱気反転パターンを描いているのか
現在、ビットコインは「逆カップ&ハンドル」パターンの形成途中とみられており、ネックラインとなる10万800ドルがサポートとして機能している。6月7日時点では、ハンドル部分の形成段階に入っており、このネックラインを下抜ける可能性が意識されている。
このパターンに従えば、10万800ドルを割り込むと、ビットコインは9万1000ドル付近まで下落するリスクが高まる。9万1000ドルという水準は、200日間指数平滑移動平均線(200日EMA:青色ライン)とも一致している。
また、相対力指数(RSI)も価格と同様に下落しており、現在の売り圧力に対する市場参加者の強い確信を示唆している。6月7日時点でRSIは52となっており、上昇の勢いが鈍化していることを反映している。RSIが50を下回れば、さらなる下押し圧力が生じる可能性がある。
強気派が再び主導権を握るには、ビットコインの20日間EMA(紫色ライン)である10万5000ドル付近の水準を回復する必要がある。仮に9万1000ドルまで下落すれば、2025年末までに15万ドル到達というシナリオはさらに遠のく。
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2021年のフラクタルが15万ドル到達に否定的なサイン
より長期の視点で見ると、ビットコインの週足チャートは過去の警戒パターンを再現している。
価格とRSIの間に弱気のダイバージェンスが形成されており、これは2021年のサイクルトップと類似した構図である。当時は、価格が上昇する一方でRSIが下降し、その後61%の調整と200週間EMA(青色ライン)への接近が起きた。
現在も同様の構造が確認されており、11万2000ドル付近でダイバージェンスが現れ、200週間EMAである6万4000ドル付近への下落が示唆されている。これが実現すれば、52%の下落となる。
この歴史的パターンは、15万ドル到達という広く語られている目標に対し懐疑的な見方を強めるものとなっている。特に今回のダイバージェンスが、過去のようにサイクルトップを示すものとなる場合、市場全体のピークが近いことを意味する。
2025年5月に発表された分析で、トレーダーのピーター・ブラント氏は、上昇ウェッジパターンを特定し、ビットコインがパラボリックトレンドラインを再び回復しなければ、15万ドルどころか12万5000ドルの到達も難しいと指摘した。
同氏は、もしこのトレンドラインを回復できなければ、現在の強気サイクルが終焉を迎える可能性があるとし、過去のサイクルトップ後に見られた50〜60%の下落も視野に入ると述べている。
金の軌跡や強気フラッグは15万ドル支持の根拠に
一方で、強まるテクニカルな警戒感に反し、一部のアナリストは依然としてビットコインの15万ドル到達を確信している。
トレーダーたちは現在のビットコインの市場構造が、2000年代の金の爆発的なブレイクアウトと類似しているとし、BTCがその歴史的な軌跡をたどる可能性を主張している。
アナリストのトニー・セヴェリーノ氏は、強気フラッグのパターンが形成されていることを理由に、ビットコインが15万ドルに向けて急騰する可能性があると予想している。
オンチェーン分析の観点では、ビットコイン研究者アクセル・アドラー・ジュニア氏が、歴史的サイクルに基づく「スタートラリーゾーン」にBTCが近づいていると述べている。
同氏によれば、NUPL/MVRV比率が1.0を突破し、それを維持できれば、新たな強気相場が始まるサインとなるという。この条件が満たされれば、2017年や2021年と同様に、15万〜17万5000ドルの価格帯に向かう可能性があるとしている。
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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