北欧とバルト地方に拠点を置くフィナンシャル・サービス・グループ、ノルデアが、AIとブロックチェーンのブレイクスルーを求めてハンティングを続けている。年内にノルデアはフィンテック・アクセラレータをストックホルムとヘルシンキにてローンチする予定だ。200のスタートアップが、ノルデアと共に、IBM、タタ・コンサルタンシー・サービシズ、Nestholma Venture Acceleratorを含むパートナーが牽引する3か月間のプログラムに参加する予定だ。
アクセラレータ・プログラムの目的
アクセラレータ・プログラムの主な目的は、人工知能とブロックチェーン技術両方の開発者をハンティングすることである。現在、35のスタートアップだけがノルデアのオスロのオフィスで問題なく機能している。ノルデアは引き続き秋口に最後の20のスタートアップを選ぶ予定だ。
ノルデアの実験&学習部長のJan Sirich氏は次のように語っている―
「アイディアとしては、新たな企業と、彼らと提携する機会を学び、見つけ、そして究極的にはより優れたデジタル・サービスをノルデアの顧客に対して提供する、ということがあります。ノルデアが目指すチャレンジの1つとして、認知コンピューティングや人工知能を、銀行業とブロックチェーン技術を利用した金融業に統合した中で、スタートアップに素晴らしいアイディアに辿り着かせたいという思いがあるのです。しかし、ノルデアは他の分野にも興味を持っており、多くの異なるスタートアップがプログラムに惹かれるような素晴らしい機会を設け、相乗効果と多様性を提供しています」
ノルデア初のアクセラレータの成果
初のアクセラレータは12のスタートアップと共に、2015年と2016年の冬に行われた。結果としては、2つのスタートアップ、JennyとFeelingstreamが60万ユーロの資金を銀行や提携企業から集めた。アクセラレータ・プログラム後も、12のスタートアップ全てが未だ活動的で生き残っている。
Sirich氏はこう続けている―
「ノルデアのアクセレータは、北欧地域における最大規模のものの中の1つです。我々は外部の起業家たちや、国際的な技術系のスペシャリストたち、ノルデアの専門家、そしてキーとなる意思決定者たちと密に連携したユニークな機会をスタートアップに対して提供したいのです」
銀行はブロックチェーンに投資し続ける
ブロックチェーン技術に投資しているのはノルデアだけではなく、他にもJPモルガン・チェース、HSBC、Citiなどがある。昨今、ビットコインの技術は最早銀行にとって避けて通れないものとなっている。北アメリカやイギリスの銀行は開発を続けており、北欧の銀行もまた、業界を破壊しようとしている。
現在、ストックホルムには興味を持った銀行があり、フィンランドの首都、ヘルシンキが次にブロックチェーンを受け入れるのではないかと言われている。最近、ヘルシンキ初のブロックチェーン・カンファレンスが開催され、いくつかハイ・プロファイルなビットコイン・スタートアップが参加していた。
ヘルシンキがスカンジナビアにおけるフィンテック・キャピタルになるのだろうか?より多くの可能性がまだありそうだ。