ウォール街のオクジフ・キャピタル・マネジメント社(Ozマネジメント)の最高財務責任者(CFO)が離職し、米国の大手仮想通貨取引所のコインベースで同職に就任する。コインベースが17日にブログで明らかにした。
アレシア・ハース氏は、Ozマネジメント社で1年半勤務し、それ以前はワンウエスト銀行とメリルリンチの重役に就いた経験がある。ハース氏はコインベースで直ちに着任するものの、6月1日までは引継期間としてOzマネジメントにも席を置く。
コインベースCEO兼設立者のブライアン・アームストロング氏は、「アレシアを新たなCEOに迎えることになり非常に嬉しい」と記事のなかで語った。
「彼女は金融サービスにおける豊富な経験を、成長途上にある当社にもたらしてくれる。金融は、金融テクノロジー会社である当社にとって、すべての業務の核となる。世界に開かれた金融システムを作り上げるために我々は、金融業界やテクノロジー業界の両方から今後も最善かつ聡明な人材を集めていくつもりだ」
コインベースは他にも最近、2つの重要な雇用を発表している。フェイスブックとツイッターで重役を務めた人物をコミュニケーション部門総括責任者として迎え入れ、また、つい先頃のアーン・ドットコム買収に伴い、同社のCEOを初の最高技術責任者(CTO)に就任させた。
ウォール街の人材の仮想通貨業界への流出が続いている。17日には、法人顧客の獲得を増やすために元ゴールドマンサックス社の社員が、仮想通貨ウォレット会社ブロックチェーン・ドットコムに引き抜かれ、先週には、別の元ゴールドマンサックス重役がマイク・ノボグラーツ氏の仮想通貨の商業銀行へと移った。
オクジフ社は現在、汚職スキャンダルの払拭に苦闘しているとブルームバーグは伝えている。同社はハース氏が抜けた穴を埋めるために、元クレディスイス重役のトマス・シップ氏を雇い入れた。