ミーム仮想通貨の「グランピー・キャット・コイン」(通貨名称「GRUMPY」)を支援するコミュニティが、マサチューセッツ州の動物保護施設「スターリング・アニマルシェルター」に、約7万ドル相当となる39ETHを寄付した(GRUMPYの価格変動のため、この金額は、下記の同コミュニティのSNS投稿で推定されている金額を約1万ドル下回っている)。
GRUMPYは、インターネット上で常に不機嫌な見た目で有名となった猫「ターダー・ソース」をベースにしている。同チームはプロジェクトのウェブサイト「grumpy.finance」で、その目的は「このコミュニティのメンバー、そして世界のために、お返しをすることで取り組みを成功させること」だと述べている。
同コインは今月、Uniswapに上場され、3月16日にはCoinGeckoに$GRUMPYが追加された。価格は1000倍に急騰して時価総額が500万ドルから5000万ドルに増加し、3月17日には取引量が1800万ドルとなった。現在は、史上最高額だった2日前の$0.00000074 ドルから30%下落し、0.00000050ドルとなっている。あまり高額には思えないかもしれないが、総供給量は1兆で、現在の供給量は4500億だ。
$GRUMPYの保有者は、全取引に課される1%の手数料から報酬を得ることができ、それが即座にコイン保有者全員に再分配される。この仮想通貨が行う慈善活動の主な焦点は、動物保護施設を支援することだ。これまでのところ「スターリング・アニマルシェルター」への寄付が、その始めての資金調達となっている。
「グランピー・キャット」は、単なる仮想通貨ではない。今月、NFTにもなったのだ。ターダー・ソースの写真が自称「史上最悪のNFT」という言葉で表現されており、NFTマーケットプレイスである「ファウンデーション」では3月13日、約7万8000ドルに相当する44ETHで売却された。
$Grumpy pic.twitter.com/H90e45wAfn
— slaterfilmz (@slaterwolfcale) March 16, 2021
このコミュニティ主導型のプロジェクトには、ドージコインのコミュニティと似た要素がある。同コミュニティは、14年にドージコイン財団のチャリティを立ち上げている。
ドージは、ミームコインであるということの認識を揺さぶり始めている。イーロン・マスク氏とマーク・キューバン氏が公に同コインの後押しを始めて以来、本格的な勢いを得ているからだ。キューバン氏がオーナーを務めるバスケットボール・チーム「ダラス・マーベリックス」は、チケットと商品の支払いとしてドージを受け入れるようになっており、同時に、同コインの価格が将来1ドルになる可能性があると予測している。