5日夜に一時急落し、9000ドルを下回った仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)だが、足元では再び9000ドルのサポートラインまで回復し、また膠着状態となっている。

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(出典:Coin360 7月6日 午前11時30分)

著名な金の投資家で仮想通貨(暗号資産)ビットコイン(BTC)懐疑派のピーター・シフ氏はビットコインは9000ドルを維持することができないと見ているようだ。

現在はビットコインだけでなく、金も同様に過去2週間、膠着状態になっている。金は1800ドルを突破しようと試みている一方、ビットコインは9000ドルを割り込もうとしている。

シフ氏はビットコインと金は今後、両方ともに価格が大きく動くと指摘した。

「金は1800ドルのすぐ下のレジスタンスを破ろうとしている一方で、ビットコインは9000ドルの直上のサポートを割り込もうとしている。私はビットコインが崩壊すると金が急騰し、レジスタンスとサポートの両方が破られると予想している」

さらにシフ氏はビットコインが安全資産である「デジタルゴールド」として機能すると考えるのは間違っていると主張している。

金とBTCは相関の主張も

一方で、こうしたシフ氏の予想には反論もある。

ブルームバーグのマイク・マクローン氏は6月、両資産に強い相関関係があることを示すレポートを発表した。

「金と同じ力がビットコインを支えているが、仮想通貨の供給はより制約が大きい。金との相関性が高まっていることがビットコインの追い風になっていると、私たちは考えている。金との52週間の相関関係とベータ値が過去最高を記録しており、ビットコインは世界中の中銀が実施する前例のない緩和に後押しされて、金と同様に上昇するはずだ」

この相関関係が保持されているのであれば、金が上昇すればビットコインも上昇するはずだ。

金価格についてはシフ氏同様に、複数のアナリストが上昇の準備に入っているとの声が出ている。

モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントで投資責任者を務めるのリサ・シャレット氏は6月25日、金の上昇に応じて、ドルが下落すると述べている。