イーサリアムメインネットの大型アップグレード「シャペラ(Shapella:Shanghai/Capella)が「ゴエリ(Goerli)」テストネットで実行された。これは、イーサリアムのバリデータがビーコンチェーンからイーサを引き出すことができるようになる前の最後のテストだ。

しかし、このアップグレードには問題があったようだ。イーサリアムのコア開発者であるティム・ベイコ氏は、入金が処理されている間、いくつかのテストネットバリデータがゴエリの前にクライアントソフトウェアをアップグレードしなかったため、処理がスムーズに進まなかったと指摘した。

同氏は、ゴエリの「ETHが無価値」であることから、テストネットバリデータがアップグレードを行うインセンティブが低いことが原因と指摘。バリデータがイーサリアムメインネットでのフォークに先立って適切な調整を行うことを期待した。

シャペラのアップグレードは5種類のEIPで構成されている。そのうちのひとつであるEIP-4895は、イーサリアムをプルーフ・オブ・ステークに一歩近づけるため、圧倒的に期待されているものだ。EIP-4895の実装によって、ステークされたETHをビーコンチェーンから実行レイヤーに引き出すことができるようになる。

シャペラは現在、4月上旬にイーサリアムのメインネットで実施される予定だ。