仮想通貨ウォレット開発などを手掛けるGincoは8日、日本政策投資銀行グループのベンチャーキャピタルであるDBJキャピタルから資金調達を実施したと発表した。DBJキャピタルとしてはブロックチェーン企業への初の投資案件になるという。
GincoはDBJキャピタルを引受先とした第三者割当増資により、プレシリーズAラウンドの資金調達を行った。具体的な調達額は明らかにしていないが、Gincoによれば「億円単位」の調達という。
金融領域へのソリューション提供
5月1日から改正資金決済法・改正金融商品取引法が施行される。Gincoではこれを機に、金融業界におけるブロックチェーン実用化が進展するとみている。
Gincoは今年2月、セキュリティトークンのカストディシステムを開発。セキュリテイトークンを取り扱うことになる証券会社や信託管理事業者などに向けたシステム開発・提供を始めている。
新しい規制のもとで、セキュリティトークンや仮想通貨について高い安全管理措置が求められるようになる。Gincoはブロックチェーン専門事業者として、今後ブロックチェーン分野に参入してくる企業へのソリューション提供をビジネスの柱にする考えだ。
今回の資金調達を受け、Gincoでは新たなソリューション開発などを進めていく。またDBJキャピタルからの出資を受け、金融領域でのビジネス開拓でもDBJキャピタルと協力していくとしている。