昨日の小売売上高は0.9%と市場予想の0.7%を上回り、3カ月ぶりの増加となった。ポンド・ドルは一時買われる場面もあったが、堅調なドル買い需要を背景に売りに押された。

ポンド・ドルは1.2850まで下落し、10日の安値1.2872を下回ったので、下落トレンドが継続している。イギリスと欧州のFTA(自由貿易協定)の交渉が難航するとの見方が強いからだ。

ただ、ドル円が10カ月ぶりの112円をつけるなど、円安傾向が続いている。ポンド円も昨日は上昇して144.60円の高値をつけた。ポンドは弱いが、それ以上に円が弱い通貨になっているので、ポンド円も円安傾向が続くだろう。

本日は、18時30分の製造業購買部協会景気指数(PMI)に注目。中国の新型コロナウイルスによる直接的な影響は少ないものの、センチメントに影響を与えるのではないかとの懸念があるからだ。

ポンド円のテクニカル分析と相場見通し

今日のポンド円予想レンジ 143.50~145.50円

ポンド・ドルのチャートは以下の通り。

米ドル指数が節目の100ポイントをうかがう展開になるなど、ドル高が進んでいる。ポンド・ドルは弱い展開が続くだろう。

続いて、ポンド円のチャートは以下の通り。

ポンドは弱いが、それ以上に円が弱いので、ポンド円は一目均衡表の雲を抜けて三役好転となっている。三役好転とは、

①転換線が基準線を上抜ける
②遅行線が株価を上抜ける
③株価が雲を上抜ける

と3つの買い信号がそろった状態で、強い買いシグナルになる。1月22日の年初来高値144.63円を抜けると、昨年の総選挙後の高値147.97円も視野に入ってくるだろう。