富士通は21日、ベルギーの首都ブリュッセルに研究開発拠点「ブロックチェーン・イノベーションセンター」を開設した。ベルギーが掲げるスマートシティー実現に向け、ブロックチェーンの幅広い利用を検討する。
子会社の富士通テクノロジー・ソリューションズが設置する。センターを通じてEU内の現地企業や研究機関と連携し、都市における社会や経済、環境などの課題を調査した上で、ブロックチェーン技術の活用による課題解決を探る。
具体的には、ブロックチェーン技術を使って、公的台帳や選挙登録用の身分証明、スマートコントラクトにおける取引プロセス・監査の自動化などの可能性を探っていく。
富士通はブロックチェーン技術の開発に力を入れている。国内では、契約書の信頼性をブロックチェーンで担保可能かを検証する実証実験をジャパンネット銀行と共同で行っている。
また富士通研究所と中国の研究子会社は今月7日、スマートコントラクトの安全性を向上する技術を開発したと発表した。イーサリアム上で、リスクのある取引を自動で探し出すアルゴリズムを開発。従来よりも高精度でリスクが検出できるという。富士通では18年度中の実用化を目指すとしている。